Image: Kyle Barr - Gizmodo US

紙とペン派でも、iPadに乗り換えられそうな。

Appleから新たなiPad Pro/iPad Airが発売されました。ですが、米GizmodoのKyle Barr記者は、今回のアップデートではiPadそのものより、Apple Pencil Proこそ革命的じゃないか?と大絶賛してます。どの辺が素晴らしいのか、以下どうぞ!

今月のAppleの発表では、有機ELになったiPad Proが注目されるのはしょうがなかったと思います。でも、僕は新iPad Proも試してみましたが、それよりも併せて使ったApple Pencil Proの方に一番ワクワクしています。

Apple Pencilはもう当たり前の存在で、今さら進化の余地なんてないかと思ってました。でも、Apple Pencil Proに投入されたスクイーズ機能やバレルロール機能は、単なるギミックにとどまらず、スタイラスの使い方、そしてiPadの使い方を根本から変えられるインパクトがあります。アート系アプリもノートアプリも今まで以上に直感的で、紙とペンの使用感に近づいてきました。

ただ、残念ながらApple Pencil Proには後方互換性がなく、今までのiPadでは使えないのが玉にキズです。

バレルロールとかスクイーズって?

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バレルロールは、Apple Pencil Proに新たに搭載されたジャイロスコープで軸の回転を認識し、ペン先の向きを変えたりオブジェクトを動かしたりいろいろできる機能。フリーボードやGoodnotes、Zinniaといったノートアプリで使ってみると、書き心地がはるかにリアルになります。

例えばアプリ内の万年筆を使うと、今までのiPadよりずっと自然に感じられます。第2世代Apple Pencilと新しいApple Pencil Proで書き比べてみると、物理的な感触はほぼ同じなんですが、書いてる過程がすごく楽しいです。ペン先のコントロールも正確にできるし、iPad Pro側での表示ラグもありません。

僕は全然アーティストではないんですが、ProcreateとかProcreate Dreamsといったイラスト/アニメーションアプリでApple Pencil Proを試してみたところ、これまたスマートな使い方が盛りだくさんでした。Apple Pencil Proではペンのバーチャルな影(シャドウ)が表示されるんですが、Procreateではそのシャドウを使ってイラストのいろんなレイヤーをハイライトしたりできます。Procreate Dreamsでオブジェクトの向きを変えるのも、バレルロールを使うとすごく簡単でした。

Apple Pencil Proをスクイーズ(つまむ)できる機能も、アプリや使い方によってものすごい時短が可能になります。何かをサッと書き直したいとき、またはペンツールを変更したいとき、ペン軸をつまむことでメニューが表示され、やりたい操作を簡単に選べます。触覚フィードバック機能も搭載されたので、スクイーズを含めいろんな操作に対して反応を返してくれます。

さらに筆圧や傾きの感度といった細かい部分も微調整されたし、「探す」への対応もうれしいし、Apple Pencil Proは間違いなく史上最高のApple Pencilです。価格は129ドル(日本価格2万1800円)で、第2世代Apple Pencilと同じです。

ちなみに80ドル(日本価格1万3800円)のApple Pencil(USB-C)も去年出たばかりですが、こちらはApple Pencil Proの新機能はもちろん、筆圧検知機能もないので、価格だけで判断しないように気をつけましょう。

以前のiPadで使えない謎

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Apple Pencil Proは最高なんですが、気軽に人に勧められないのが残念です。っていうのは、Apple Pencil Proは今のところ、最新(2024年版)iPad Pro/Airでしか使えないんです。Appleいわく、新iPad Pro/Airでは磁気コネクタの仕様を変えたからだそうですが、理由は本当にそれだけなんでしょうか?

ちなみにiPad Proをしばし使った感触を言うと、良いとは思ってるんですが、もっとマルチタスキングをうまくさばいて、M4をフル活用してほしいとも思ってます。これはタブレット全般がそうなんですが、やっぱりまだ単なるスマホの大きい版という感じが否めず、やっぱりMagic Keyboardなり何らかのキーボードがないとダメなのかな…と思ってしまうんです。

でも、Apple Pencil Proには大きな可能性を感じます。今までもAdonit Note-MとかLogitech Crayonみたいに、純正じゃなくてもiPadで使えるスタイラスはたくさんあったし、ペン先がグラファイトのMSI Pencil 2とか、傾きを高精度に検知するSamsung(サムスン)S Pen Creator Editionみたいな、こだわりスタイラスもいろいろありました。ただApple Pencil Proほど、タブレットの使い勝手を変革しうる存在は今までになかったと思います。

僕はそもそも、デバイスでメモを取る習慣がありません。ふだんはジャーナリズム用のノートと、ライター用ノートを持ち歩いていて、思いついたことをつらつら書き留めています。ペンで手書きの感触が好きなので、できれば万年筆とインクで、カリグラフィーもやってみたいくらいなんです。

Apple Pencil Proは、そんな僕でもメモ取りを全部タブレットに置き換えようかな?と思わせる…まではいかないにしろ、今までで一番それに近いです。パイロットのG2ジェルペンで紙のノートに書きつけるワクワク感にかなうものはありませんが、ときどきiPadで手書きするのも悪くない感じがします。

もしこのApple Pencil Proに後方互換性があったなら、「iPad持ってる人はみんな買うべき」と言ったことでしょう。ただ実際はそうじゃないので、とりあえず最新iPad Pro/Airを使いこなせそうな人なら、Apple Pencil Proもほぼマストということで、ぜひ検討してみてください。

Apple Pencil Pro 20,919円 Amazonで見るPR !function(t,e){if(!t.getElementById(e)){var n=t.createElement("script");n.id=e,n.src="https://araklet.mediagene.co.jp/resource/araklet.js",t.head.appendChild(n)}}(document,"loadAraklet") Apple Pencilに新型「Apple Pencil Pro」。豊富なセンサーで新しい描き方を実現 これは絶対に楽しくなるよ!5月7日23時から始まったApple(アップル)の発表イベント。今回はiPadがメインのイベントで、iPad ProとiPad Airがリニューアル! …されただけでなく、Apple Pencilも更新されています。なんと新型Apple Pencil、「Apple Pencil Pro」の登場です。 特徴を1枚にまとめるとこう。注目機能をピックアップしたのでお納めくださ https://www.gizmodo.jp/2024/05/what-apple-pencil-pro-is.html