『チャンピオン・カーニバル2024』後楽園ホール(2024年5月6日)
Aブロック公式戦 ○宮原健斗vsデイビーボーイ・スミスJr.×

 宮原が激闘となったスミスとの首位対決を制してAブロックを1位通過。5・12横浜BUNTAI大会での優勝戦で斉藤ジュンと対決することになった。

 2019年覇者・宮原は初戦で綾部蓮に金星を許したものの、以降は5連勝の快進撃。Aブロック首位でこの日の最終公式戦を迎え、同じく勝ち点10のスミスと優勝戦の切符をかけて対決した。

 スミスの猛攻が宮原を襲った。左腕への一点集中攻撃で序盤戦をリード。ジワリジワリと最高男を追い詰め、ブルドッグボムの体勢に。宮原はリバースし、エプロンDDTで反撃したものの、場外での高速パワースラムを食らってしまい、リングアウト寸前まで追い詰められた。場内は悲鳴にも似た「健斗」コールに包まれる。

 その後も重厚感あふれる動きを見せるスミス優勢で試合は進む。宮原は投げ捨てジャーマンからブラックアウトにつなげたものの、止まらないスミスはサイトースープレックス、コーナー最上段からの雪崩式ブレーンバスターと大技ラッシュ。バックドロップホールド、タイガースープレックスホールドと全日本歴代エースの必殺技でたたみかけると、ブルドッグボムを爆発させた。

 しかし、宮原はギリギリで執念のキックアウト。後楽園ホールが沸騰すると、2発目のブルドッグボムを回転エビ固めで切り返して勝機をこじ開ける。そして、ブラックアウト2連発から一気にシャットダウンスープレックスへ。一度は振り払われたものの、逃してなるものかと即座に掴みかかり、意地で投げきって逆転の3カウントを奪った。

 宮原が激闘となったスミスとの首位対決を制し、Aブロックを通過。5・12横浜BUNTAI大会での優勝戦にコマを進めた。開幕前の会見で宮原は「新時代を叩き潰す」と宣言し、安齊、斉藤ブラザーズに「お前ら決勝に上がってこい」と迫っていた。それに応えるようにBブロックはジュンが決勝進出。最高男が描いていた図式が実現することになった。

 試合後のリング上でジュンと対峙した宮原は「Aブロックを勝ち進んだのはスーパースター宮原健斗だ。Bブロック斉藤ジュン、かかってきな」と宣戦布告。ジュンから「練習生の時にこう質問された時がある。『これから目標にしていくプロレスラーは誰ですか?』と。そして俺はこう答えた。『宮原健斗です』とな。だが、あれは間違いだった。5月12日、BUNTAIでのチャンピオン・カーニバル決勝。お前を叩き潰してやる」と通告されると、「満場一致で宮原健斗だ。5月12日、横浜BUNTAI、最後に立っているのは宮原健斗だ」と豪語してみせた。

 「4月18日からチャンピオン・カーニバルが開幕して、日本全国凄い凄い熱量で、今の全日本プロレスを表現するかのような熱気が日本全国にあった。そして、俺は今日入場する前に、その思いを背負って入場した。だから、掴めたんだ」と言い切った宮原。今カーニバルは各会場が大盛り上がり。そしてこの日の後楽園大会もALL TOGETHERに負けじと大熱狂空間となった。その熱をエネルギーに最高男は新時代代表・ジュンを叩きのめし、頂点返り咲きへの第一歩を踏み出す。

【宮原の話】「取ったな。Aブロックの代表を取った。そう、4月18日からチャンピオン・カーニバルが開幕して、日本全国凄い凄い熱量で、今の全日本プロレスを表現するかのような熱気が日本全国にあった。そして、俺は今日入場する前に、その思いを背負って入場した。だから、掴めたんだ。さあ、5月12日、斉藤ジュン! 1対1だ。ハッキリさせようじゃないか。新時代? 斉藤ブラザーズ、斉藤ジュンか。さあ、斉藤ジュンよ。宮城県での人気はパーフェクトだ。果たして5月12日、てめぇの応援に宮城県の皆様が駆けつけてくれることを心から願ってるよ。じゃねえと、会場中が健斗コールに溢れるだろうな。5月12日、横浜BUNTAI、必ず俺が優勝する」

【スミスの話】「俺は今夜3カウントを聞いた。今日は日本でたくさんの試合があったが、後楽園の試合がどの試合よりも最高だった。宮原、今日の試合は俺にとってもベストマッチになった。俺は全日本に来てベストを尽くした。サンキュー、アリガトウ」