栃木県那須町の河川敷で焼損した夫婦の遺体が見つかった事件で、警視庁と栃木県警の合同捜査本部は7日までに死体損壊の疑いで、夫婦の長女と内縁関係にある会社役員・関根誠端容疑者(32)と、夫婦の知人で不動産会社役員・前田亮容疑者(36)を逮捕した。両容疑者は知人で、遺体発見前日の4月15日夜に夫婦と一緒に行動していた。捜査本部は何らかのトラブルがあり関根容疑者が事件を主導した疑いがあるとみて調べている。

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 元東京地検特捜部副部長の若狭勝弁護士は今後の捜査について「役割分担、そして逮捕された6人以外に誰か関わった人がいるのかなどを調べていくことが焦点になる」と指摘した。

 逮捕容疑は6人とも死体損壊容疑。「まずは殺人の実行犯の解明が必要。そのうえで、個々がどういう役割分担だったのか、関根容疑者が主導したのか、それとも他の誰かが主犯格なのか…。事件の流れを解き明かさなければいけません」。最初に逮捕された平山容疑者の勾留期限が今週末に満期を迎える。「殺人罪に切り替えて再勾留する可能性がある」とし「死体損壊罪だと殺人そのものについての事情聴取はしづらい面があったと思う。殺人容疑も取り調べることで、本格的な解明に進んでいくはず」。

 裁判については、「計画を立てて主導した犯人の方が罪は重くなる」と分析。2人の命が奪われただけに「主犯格と実行犯は、最低でも無期懲役にはなる事件」と述べた。