◆NHKマイルC追い切り(1日・美浦トレセン)

 美浦・Wコースの外ラチ沿いをさっそうと駆け抜ける姿に、もう一段状態面を上昇させたボンドガールの姿を見た。1週前と同様に嶋田騎手を背に単走で追い切られたが、フットワークの素軽さは歴然。先週にびっしりと負荷をかけられたことで、躍動感があり弾むような動きから評価が急上昇した。

 全体のG評価であるアスコリピチェーノと中3週の臨戦過程は同様。だが、前走のニュージーランドTは調整過程に一抹の不安があった。しかも半年ぶりの実戦だったこともあり、手塚調教師も「前走は休みが長かったし、そういった不安はあった。反動もなさそうだし今回はおっかなびっくりではない」と強調。使った上積みと順調な調整過程から確実な上昇カーブを描くボンドガールを上位に評価した。

 桜花賞を除外されながらも、牡馬混合G2で権利をしっかり獲得するあたり、ポテンシャルは今回のメンバーでも決して引けは取らない。加えて、手綱を執るのは2戦続けて武豊騎手。前走より確実にパフォーマンスを上げてくるダイワメジャー産駒と“レジェンド”のタッグには魅力を感じざるを得ない。

 だが、その同馬にサウジアラビアRCで2馬身差の快勝を収めたゴンバデカーブースの最終追い切りがまだ残っている。ホープフルSは出走を取り消したが、今回と同様の東京マイル戦重賞勝ち馬だけに仕上がりが気になる一頭だ。(石行 佑介)