◆陸上 静岡国際(3日、静岡・エコパスタジアム)

 女子800メートル3組(タイムレース)決勝で、昨年の全国高校総体を制した東大阪大敬愛高の久保凛(2年)が2分3秒57の自己ベスト&U18日本新記録をマークして優勝した。「優勝と自己ベストを狙っていました。特にラスト150メートルのスパートをうまく走ることができたので良かったです」と爽やかに笑った。

 4月13日の金栗記念(熊本)で東京五輪1500メートル8位の田中希実(ミューバランス)に競り勝って優勝し話題を集めた久保。「初めてのシニアの選手たちとの舞台で、憧れの選手に勝つことができた部分はとても自信になりました」。この日も池崎愛里(ダイソー)、塩見綾乃(岩谷産業)、北村夢(エディオン)ら日本トップ選手らに果敢に挑み、ラストの直線では力強いスパートで、差をさらに広げた。

 サッカー日本代表MF久保建英(Rソシエダード)とは、いとこ同士。小学時代は自身もサッカーをしていたが、中学1年から本格的に陸上に転向。高1でいきなり高校総体を制し、日・韓・中ジュニア交流競技会(8月・和歌山)で初めて日の丸を背負った。将来は「800メートルで世界に通用する選手になること」と目標を定める久保の勢いは、まだまだ止まらない。

 ◆久保 凛(くぼ・りん)2008年1月20日、和歌山・串本町生まれ。16歳。小学1年から6年まではサッカー選手。潮岬中入学時から本格的に陸上を始めた。東大阪大敬愛高に進み、昨年8月は高1にして全国高校総体800メートル優勝。初の国際舞台となった同月の日・韓・中ジュニア交流競技会でも優勝。今年3月は高1歴代最高の2分5秒13をマーク。サッカーで国体出場経験のある父・建二郎さんは、久保建英の父の弟。