柔道男子100キロ級でパリ五輪代表のウルフ・アロン(パーク24)は15日、五輪前最後の実戦で優勝したグランドスラム・カザフスタン大会から成田空港に帰国した。

 大会前に丸刈り頭にイメージチェンジ。「気合いではなくファッション。いろんな髪型をしてみたくて」と説明し、バリカンで12ミリに刈り上げたという。決勝で長身のスイス選手に鮮やかな内股で一本勝ちするなど、5試合を制した。

 「やっぱ見た目で相手に威圧感を与えることは大事だと思うので」と冗談を交えつつ、「コンディション作りがうまくいった。技のキレという部分でも戻ってきている感覚がありました。まだまだ伸ばしていける部分はありますが、パフォーマンスとしては、東京五輪後では一番良かったんじゃないかなと思います」と納得の表情で振り返った。

 7月26日開幕のパリ五輪まで残り約2か月半。更なる向上を目指す。「今までやってきた延長線上で、準備完了ということはないので、やれることを全てやっていくイメージで過ごします」。五輪本番へ「目標は勝つこと以外考えていないので、しっかりと連覇できるようにしたいと思います」と決意を固めた。

 最後に茶色の丸刈りした頭を触ると「(五輪までの)2か月半じゃ伸びないですよ。だから選択肢ない(笑い)全ぞり? だったら、“気合い”じゃないですか。染めてますからね。ファッションです。だから12ミリぐらいがちょうどいいかな」と笑顔。フライトの遅れで丸2日の旅路の疲れも見せず、次なる目標に目を向けた。