◇高校野球春季宮城県大会 ▽3位決定戦 聖和学園8−1東北学院榴ケ岡=8回コールド=(26日・石巻市民)

 宮城は東北学院榴ケ岡との3位決定戦を8―1の8回コールドで制した聖和学園が春季東北大会(6月14〜18日・宮城)初出場を決め、決勝は仙台育英が9―2で仙台城南を下して5連覇。東北大会の出場全14校が出そろい、6月5日に組み合わせ抽選が行われる。

 聖和学園が8回コールドで東北学院榴ケ岡を下し、初の春季東北大会出場を決めた。先発した千葉桜太投手(3年)が8安打を浴びながら8回1失点。八島知晴監督は「ガタガタと崩れそうなところもあったんですけど、粘り強くゲームをつくってくれた」とたたえた。

 初回2死二塁から中前打を浴び先制点を献上した。不安定な立ち上がりとなったが、最少失点で切り抜けた。「初回はヒットを打たれて、高めは打たれるとローボールにしようと意識したら修正できた」と千葉。遠藤翼捕手(3年)には低めへのリードを要求し、立て直した。

 奪った三振は8。「ストレートの調子はあまり良くなかったけど、それ以上に変化球の調子がダメダメだった。真っすぐを出すしかない」と真っ向勝負を選択。8回先頭から連打を浴びたが、気迫あふれる投球で後続を断った。

 「ボールは高かったけど、全体的に千葉が安定して要所を抑えてくれた」と指揮官。初の東北大会に向けて「宮城開催という事もあるので、より一層頑張りたい」と意気込んだ。

(太田 和樹)

 〇…仙台育英は9安打9得点と猛打で仙台城南を下した。3回1死二、三塁の場面で湯浅桜翼主将(3年)のスクイズで先制し、7回無死一塁では原亜佑久外野手(2年)のランニング本塁打で追加点をあげた。多彩な攻撃を見せた須江航監督は「夏の県大会の決勝戦というイメージで試合に臨んだ。打力、走力とのコラボレートを目指しているがそれは守りがあっての話。この日の失点は(3回の)エラーから。そこが改善されないと夏の宮城県大会で勝ちきるイメージが湧かない。夏の開会式が始まるまでに『自信があるぞ』と思えるように残りの時間を過ごしていきたい」と気を引き締めた。