体操男子の徳洲会が15日、神奈川・鎌倉市内で練習を公開。初代表の杉野正尭は「団体金を絶対に勝ち取って帰ってくる」と力強く語った。

 前回の東京五輪は、最後の最後まで代表争いを繰り広げたが、ほんのわずかの差で代表入りを逃し、涙を流した。昨年も世界選手権代表に届かず、試合会場から帰る途中の渋谷で悔し泣き。誰よりも苦い思いを経験し、今回ようやく夢の切符をつかんだ。

 体操選手の中では大型の170センチのサイズを生かしたダイナミックなあん馬と鉄棒が最大の武器。「(2種目は)しっかりこう披露できれば、世界でも全然戦えるポジションにいると思う。金メダルを争うような選手にはなっていると思いながら常に練習を積み重ねているので、そこに関しては、最後の最後まで自信を持ってやっていきたい」と意気込んだ。

 杉野は男3兄弟の末っ子。兄2人も体操選手だったが五輪には出場できなかった。兄の思いも背負ってのパリ五輪。「(家族が)応援に行くっていう話も聞いたので、本当に体操競技者として、最高の場所で最高の演技を家族に見せれる最大のチャンスだと思う。恩返ししたい」と言葉に力がこもった。