サッカーJ2水戸ホーリーホックは15日、新規事業として農業と太陽光発電を同じ土地で行う「ソーラーシェアリング」に乗り出すと発表した。脱炭素社会に向けて再生可能なクリーンエネルギーに転換していく取り組み、グリーントランスフォーメーション(GX)事業の一環。クラブ創設30周年記念事業で、Jクラブ初の試みとなる。

ホームタウン活動として、茨城県城里町内の畑約2000平方メートルに太陽光パネルを設置。生み出された電気の一部を自らの農業に役立てるほか、残りの電力は小売業者を通じて一般に販売する。太陽光パネルの設置、運営では「TERRA」=千葉県匝瑳市=の支援を受ける。

クラブは2021年から「GRASS ROOTS FARM」(グラスルーツファーム)として農業に乗り出している。藤棚式のパネルの下では、有機栽培の大豆を栽培する。今後、大豆由来のコーヒーを生産し、商品として販売する予定だ。地産地消を通じてホームタウンの活性化に役立てるとともに、地域循環型共生圏を生み出し、地方創生のモデルを目指す。

この日、今季のサードユニホームも発表した。「新芽三役(しんめさんやく)」という造語をコンセプトに、黄緑を胸元に配色。腰周りにかけてクラブカラーの青に変化するグラデーションを採用した。8月31日の愛媛戦などホーム戦3試合で着用する。

新規事業を発表した、事業戦略執行役員の瀬田元吾氏は「3年間試行錯誤してきた。再生可能エネルギーと加工品(大豆コーヒー)の価値を示していきたい」と今後の取り組みに意欲を示した。