「PayPayが使えない」──。5月15日の正午過ぎ、X(旧Twitter)はこんな投稿で埋め尽くされた。ITmedia Mobileでも「iPhone 15 Plus」で確認したところ、 決済サービス「PayPay」を起動直後、「エラーが発生しました」という文言が表示され、支払いができないことが分かった。何らかの障害が起きていると見られる。

 他のコード決済サービスなら、通信回線の速度が低下したり、大手キャリアの通信設備に障害が生じたりした場合、コードを表示できないケースはあるが、同じような状況下でもPayPayなら「オフライン支払いモード」に切り替わる。

 一方、今回、Xで「使えない」と騒がれているのは、オフライン支払いモードどころかアプリそのものが使えないという意味だ。しばらくすると、「アクセスが集中しています」という文言が表示されるが、「支払う」のアイコンをタップすると、「読み込みに失敗しました」と表示される。

 ITmedia Mobileでは詳しい情報が分かり次第、追記を行い、この記事を更新する予定だ。

2024年5月15日15時30分追記

 15時20分頃、PayPayアプリを起動したところ、コードが表示され、残高も確認できたが、PayPayの障害情報は「復旧まで今しばらくお待ちください」という文言のままとなっており、復旧報も発出されていない。

同日17時25分追記

 PayPay広報によると、PayPayは同日15時30分頃に復旧した。その上で、「現時点では、予期せぬ高負荷(アクセスが集中)が発生したため」(広報)、PayPayが使えなくなっていたというが、原因や具体的な影響範囲などの詳細は「調査中」(広報)としている。

 オフライン決済モードにすら切り替わらなかった理由については、「PayPayアプリが正常に立ち上がればオフライン決済モードも利用可能である状態でしたが、本障害によりPayPayアプリが立ち上がらなかったユーザーはオフライン決済モードも利用できない状況でした」(広報)としている。

21日21時追記

 PayPayは5月21日に障害の原因を発表し、「ユーザーのアプリと決済システムの間にある、中継サーバーでのデータチェックが高負荷となり、アプリの機能処理に影響が発生した」と説明した。

 一部メディアは「同社がサイバー攻撃の有無を含め調査している」と報じていた。PayPayは調査の結果、「サイバー攻撃によるものではない」とした。「個人情報の漏えいもない」という。

 今回の障害を受け、PayPayは「システム構成の再点検や負荷対応など、再発防止に取り組むとともに、引き続き安全安心なサービスの提供に努めていく」とコメントした。