NHK連続テレビ小説「虎に翼」(総合など)第4週「屈み女に反り男?」(第16〜20話)の第19話が25日、放送される。

日本初の女性弁護士で、のちに裁判官になった三淵嘉子さんの人生をもとにした物語を描く朝ドラ「虎に翼」。女優の伊藤沙莉が主人公の猪爪寅子役を演じる。主題歌「さよーならまたいつか!」を歌うのは、シンガー・ソングライターの米津玄師。語りを「カーネーション」(2011年度後期)で主演を務めた女優の尾野真千子が担当する。

「虎に翼」第4週「屈み女に反り男?」振り返り

昭和10(1935)年、明律大法学部に進学した寅子たちを、男子学生の花岡悟(岩田剛典)が「これからは男女平等だ」と歓迎。男尊女卑に固執する轟太一(戸塚純貴)を除けば、ほかの男子学生も花岡と同意見のようで、男子との軋轢を予想していた寅子たちが安堵する一方、男装の同級生、山田よね(土居志央梨)だけは、花岡に疑いの目を向けていた。

ある日、教授の穂高重親(小林薫)の代理として、民事訴訟法が専門の弁護士で、寅子の同期生、大庭梅子(平岩紙)の夫である徹男(飯田基祐)が教壇に立った。男性優位の考え方に基づく徹男の発言や、それを面白がる男子学生たちの態度に寅子たちは反感を覚えたが、当の梅子はすっかり諦めており、寅子やよねは怒りのやり場に困った。

後日、寅子は大学の近くで、恋文を渡そうとする女性を冷たくあしらう花岡の姿を目撃。また、花岡の提案で親睦のために計画されたハイキングの当日、集合場所に集まった男子学生たちと話す花岡が、「女ってのは優しくするとつけあがるんだ。立場をわきまえさせないと」と普段とは真逆の発言をしているのを陰で聞いてしまった。怒って文句を言おうとした寅子を、三男の光三郎(石塚陸翔)を連れてきた梅子が制止。怒ったところで何も変わらないから言わせておけとなだめていると、遅れてやってきた轟が「誠意がない態度はいただけない。今の言葉を撤回しろ」と花岡を批判した。

クラスメイトたちと山歩きするなか、靴ずれを起こした寅子を花岡が応急手当し、背負って歩いてもいいと気遣ったが、寅子は素直に受け止められず困惑。中腹の開けた場所で昼食をとることになり、梅子が振る舞った自慢のおにぎりなどを食べて楽しいひと時を過ごした。だが、小高い丘の上で光三郎と相撲をとって遊んでいた小橋浩之(名村辰)らが梅子の夫に妾がいることを誇らしげに話し、寅子が激怒。社会的地位が高く経済力のある男性が妾を囲うことを正当化しようとする花岡と口論になった。寅子の追及に花岡も感情的になり「君たちはどこまで特別扱いを望むんだ?」とつい本音がもれ、「傲慢だ」と寅子に突き飛ばされた。体勢を立て直そうと手をかけた杭がぐらつき、花岡はバランスを崩して崖から転落。命に別状はなかったが、治療のため入院した。

クラスメイトに家庭の事情を知られた梅子は、病院の待合室で、初めて弁護士を目指す理由を打ち明けた。彼女は、夫と離婚して息子の親権を得るために法律を学んでいた。当時の民法の規定では難しかったが、「いまはダメでも、糸口を必ず見つけてみせる」と固い決意を示す梅子。すっかり夫に毒されてしまった長男はもう無理かもしれないが、次男と三男はあんな人間にしたくないと語った。寅子たちはなぜもっと早く言ってくれなかったのか、何かできることがあったのではと残念がった。梅子は妻としても母としても何も誇れない自分を好きになってくれた級友への感謝を伝え、寅子たちも梅子がいかに魅力的な人間かを口々に訴えて励ました。

「虎に翼」第19話あらすじ

花岡が負傷して入院することになり、事故の直前に彼と口論していた寅子は責任を感じて見舞いに行くが、花岡とすれ違ってしまう。いっそ寅子を訴えるという花岡を、轟は非難する。

大学に戻った花岡は梅子に謝罪し、父や兄が優秀な弁護士であることへのプレッシャーを告白する。寅子も花岡と本心を語り合い、2人は少し絆を深める。