今や大切な出会いの場となっているマッチングアプリ。佐々木聡美さん(仮名・36歳)も、マッチングアプリで真剣に結婚相手を探している女性のひとりです。

 聡美さんはアプリに登録してから約5年で、これまでに何人もの男性とマッチングしてきたそうです。でも、先月にマッチングした男性とのデートは、これまでのデートの中でも一番の衝撃だったと言います。

2つのマッチングアプリに登録

 ※イメージです(以下、同じ) 聡美さんが登録しているのは、2つの有料マッチングアプリだそう。

「アプリを使い始めた頃は、とにかくマッチングアプリに登録しまくって出会いを探していましたね。無料のアプリもたくさん登録していました。でもその内、課金したほうが本気で結婚したい男性に出会えると気が付いたんです」

 有料のアプリは、年収で男性を検索できて、年収が証明済みのマークも出るんだとか。無料のアプリにはない安心感があると聡美さんは言います。

「これまで無料アプリでマッチングしてきた人には、年収に関しては嘘をついている人が結構いました。

 年収は1000万円と記載があっても、職場を聞いて調べてみると、どう頑張ったってその年収はもらえないよなとがっかりすることが続いて。だから、有料アプリに年収証明マークがあるのはありがたいですね」

運命の男性とマッチング

 そのアプリで聡美さんがマッチングしたのが、プロフィール画像がイケメンで“いいね”マークがたくさん付いているハイスペックな男性でした。

「顔出ししていて、年収証明マークが付いている男性は誠実な感じがします。だからハートマークもたくさん付いていて、女性からも注目されるんですよね。こんな私が彼を誘うのもどうかなとは思いましたが、軽くマッチング依頼をしたらすんなりOKの連絡がきて、驚きました」

 さっそく、日時と場所を決めて会うことになったそうです。

「あまりにスムーズに進んだので、もしかしたら運命の相手なんじゃないかと思っていましたね」



初デートはおしゃれなレストランで昼から乾杯

ワイン好き デートは、都内の地中海料理が楽しめるお店でのランチだったそう。

「とても雰囲気の良いおしゃれなお店でしたね。テラスにプールがあって、ランチでも昼からワインを飲んでいる人がたくさんいました」

 待ち合わせたレストランに10分ほど遅れて到着した彼は、アプリのアイコンそのままのイケメンだったといいます。

「スタイルも良くておしゃれだし、顔もとても整っていました。素敵すぎて、最初は緊張して目も合わせられなかったです」

お酒が進み、恋愛話に

 アルコールと美味しいお料理で過ごす彼との時間は夢心地だったそう。だんだんと、会話も楽しくなっていきます。

「はじめは、趣味や出身の話をしていたのですが、だんだん話が盛り上がってきて。気付くと私から彼に、普段の過ごし方や好きな女性のタイプまでいろいろと聞いていました」

 聡美さんの質問に、彼も優しく答えてくれていると感じていたそうですが……。このあと、とんでもない展開が待ち受けていたんだそう。



彼の発言に絶句…「どういうこと!?」

イラスト 彼のほうもお酒が進み、5杯目のワインを飲み始めた頃、彼が大きなゲップをしたんだとか。

「結構大きなゲップで、彼もしまったという顔をしていました。でも、次の瞬間、彼が私に言った言葉が『ねえ、あんた俺の精子が目的なんだろ!?』でした。言われたときは、何が何だかわからなくてポカンとしてしまいましたね」

 彼が大きなゲップをして恥ずかしさから発言したのか、酔っ払って本音が出てしまったのか、あまりの衝撃的な発言に聡美さんは絶句したといいます。

「あんな上から目線の発言をされるなんて、人生で初めてです。せっかく楽しく過ごせたと思っていたのに、本当にあの時は、一気に天から地へ落ちましたね」

 状況を把握した聡美さんは、何も言わずに立ち上がり、その場を去ったそうです。

 関係性が深まる前に彼の本当の姿がわかって、聡美さんはラッキーだったのかもしれません。

<取材・文/maki イラスト/ズズズ@zzz_illust>