2024年のMotoGPルーキーとして注目の存在となっているペドロ・アコスタ。GASGASからデビューして既に2度表彰台を獲得しているが、母国戦の第4戦スペインGPでは比較的苦しんだ。

 アコスタはスペインGPを開幕4戦でワーストとなる10位で終えたが、これにはリヤに発生するチャタリングの問題が影響していたようだ。同様の問題はドゥカティ陣営のライダーが数多く報告しており、シーズン開幕から何度も指摘されてきたことでもある。

 スペインGPではアコスタもその問題に悩まされることになったが、彼はこの問題がバイクやブレーキシステムと直接関係していないため、タイヤを供給するミシュランに対して解決を求めている。

「結局のところ、これはミシュランが考える必要のあることだ」とアコスタは言う。

「他のメーカーもこの事について話しているし、僕たちもマレーシア(テスト)でバイクに乗った瞬間からそう思っていたんだ」

「これはかなり妙なんだ。なぜならショック(アブソーバー)からも、バイクからも来ているものじゃないからだ」

「この問題がどこから来ているのかを理解して、そして解決したり避けられるようにするのはとても難しい」

 アコスタは同様の問題がアメリカズGPでも発生していたかと訊かれると、次のように答えた。

「スプリントレースは(決勝と比べて)よりソフトなタイヤを使用しているけど、今回はミディアム使っていた。ソフトでは出ていなかったんだ」

「問題がどこから来ているのか、理解するのはかなり難しいよ」

 なおKTM陣営で問題に悩まされたのはアコスタだけではない。ファクトリーチームのジャック・ミラーも、スペインGPの決勝はこの問題に苦しめられた。

「僕にとって縛りになっていたのが、その振動なんだ。ターン4やターン7、8で少し振動があった」

 ミラーはそう語っている。

「どのコーナーでも僕はバイクを曲げてより早く加速していきたいのに、リヤから横方向のスライドのような振動が始まって、それが落ち着くのを待たなくちゃいけなかった」

「僕らは前進もしているけれど、明らかにそこに壁があった」

 ミラーのチームメイトであるブラッド・ビンダーはスペインGPを6位でフィニッシュしているが、彼も振動の問題に見舞われていた。

「ちょっと苦しんだよ」

 ビンダーはそう語る。

「レースは1周目からかなり振動が出ていて、コーナースピードを維持するのがかなり難しかった。でもその点以外では不満はなかったんだ」

「レースでは今回が初めてのことだった。これまで、週末を通して何もなかったけど、何らかの理由で出てきたんだろう。ちょっと難しかったね」