F1モナコGP初日、フェラーリのシャルル・ルクレールが速さを見せた。ルクレールは2番手のルイス・ハミルトン(メルセデス)に0.2秒差、4番手のマックス・フェルスタッペン(レッドブル)には0.5秒差をつけたのだ。

 対するレッドブルは、バンプの対処に苦しみ、マシンのパフォーマンスを引き出すのに苦労しており、初日の段階ではフェラーリの方がはるかに競争力があるように見えた。

 セルジオ・ペレス(レッドブル)はアタックの準備に関して、フェラーリが簡単に済ませているように見えたと話し、予選が非常に重要となるモナコGPの性質上、フェラーリが優位だと語った。


「今のフェラーリには手が届かないよ」

「彼らは本当に強いと思うし、タイムが必要なときはいつでも、本当に簡単に、本当に素早くラップを刻んでくる」

「彼らは今のところ、とても強そうだ」

 メルセデスもタイムシートの上位に食い込んだが、ジョージ・ラッセルはブレーキングではマシンが激しく振動するとコメント。土曜日に向けてはルクレールが優位に立っていると考えている。

「ブレーキに触るとすぐ、クルマ全体がガタガタと揺れるんだ。何が起こっているのか分からない」

「僕はベストを尽くしている。ゴリラみたいに、懸命にステアリングを抱え続けても、揺れは止まらなかった」

「アタックする上で自信が必要なコースで、こういうことが起きてしまうと大きく後退することになる。ただ、ロングランを終えて、何が起こっているのかを分析するのが最善だと判断したんだ」

「でも今日のマシンは全体的にとても良かった。FP1では僕が3番手だったと思うし、午後はルイスが2番手だった。明らかに上手く機能しているけど、シャルルが前にいるのは分かっている」

「だけど今日は僕たちにとって最高の金曜日だった。クルマのフィーリングもモナコではこれまでで一番いいし、ポジティブなことがたくさんある」

「今はみんなが急速に成長している。昨年と比べて、今日のラップタイムがどれだけ速いかわかるだろう。ラップレコードを更新する可能性だってある。明日はおそらく誰かがそうするだろう。うまくいけば、僕らがそうなるだろうね」

「フィーリングはいい。天気がどうなるかも見てみないとね」

 ラッセルが言うように、ルクレールがFP2で記録した1分11秒278は、昨年のFP2でトップだったフェルスタッペンの1分12秒462より1秒以上速い。また、昨年フェルスタッペンが記録したポールポジションタイム1分11秒365よりさらに速いモノだ。

 モナコの現行レイアウトは2015年から使われており、最速ラップのレコードは2019年にルイス・ハミルトンが記録した1分10秒166となっている。

 グラウンドエフェクト・カーになった2022年以降、予選で1分10秒台に入ったマシンはいないが、果たしてそれを超える記録は出るのだろうか。