2019年10月の火災で大半が焼失し再建中の首里城(那覇市)で27日、正殿の屋根や骨組みが無事完成したことを祝う「工匠式」が行われ、白や青の伝統装束に身を包んだ宮大工が平安時代から続くとされる所作を披露した。

 工匠式は一般家屋の上棟式に相当する行事。正殿正面には祭壇が設置され、烏帽子姿の清水建設幹部や宮大工が同日午前10時ごろ、厳かに整列した。その後、棟木を屋根に引き上げる作業に由来する儀式などが古式ゆかしく執り行われた。

 正殿の安泰を祈念し、宮大工の棟梁が「千歳棟」「万歳棟」などと発声。かけ声に合わせて屋根の上の工匠2人が木づちで棟木をたたいた。