栃木県那須町の河川敷で焼損した夫婦の遺体が見つかった事件で、死体損壊容疑で最初に逮捕された平山綾拳容疑者(25)の関係先から1千万円近い現金が見つかっていたことが1日、捜査関係者への取材で分かった。平山容疑者は指示役とみられる佐々木光容疑者(28)から「千数百万円の報酬を受け取った」と供述しており、警視庁と栃木県警の合同捜査本部は、現金は報酬の一部とみて経緯を調べる。

 平山容疑者が東京都品川区の交番に出頭する直前、佐々木容疑者と数分間会っていたことも判明。事件に関するやりとりがあった疑いがある。防犯カメラの映像などで確認した。2人は遺体発見翌日の4月17日午前6時ごろ、交番近くの路上で会い、平山容疑者は約30分後に出頭した。

 佐々木容疑者が上位の指示役について「知らない人物から突然非通知で電話があり『処理』を頼まれた。会ったことはない」と供述したことも判明。当初は誰かを脅す程度だと思っていたが、やりとりの中で遺体の処理を頼まれたと理解し、平山容疑者に「指示を下ろした」と話しているという。