日本維新の会の幹部から、次期衆院選後の政権枠組みに関する言及が相次いでいる。与党過半数割れを見据え「連立入り」「閣外協力」と将来構想を描くものだ。党内には政策実現への期待感がある一方、派閥裏金事件で逆風にさらされる自民に近づきすぎればマイナスになりかねないとの慎重論も混在している。

 口火を切ったのは馬場伸幸代表だ。17日配信のポッドキャスト番組で、与党過半数割れ時の対応を問われ「われわれが掲げてきた政策が実現するかどうかだ」と与党入りを排除しなかった。

 音喜多駿政調会長はBS番組で政策実現の重要性を強調。「連立、閣外協力、パーシャル(部分)連合とある」と選択肢を列挙した。

 これに対し吉村洋文共同代表は「与党入りすれば維新は消滅する。存在意義がなくなる」とけん制。政権接近に慎重な構えの藤田文武幹事長は「衆院選後に考えることだ」と明言を避けている。