【ロサンゼルス共同】大谷翔平選手の元通訳、水原一平被告が6月4日の次回期日で銀行詐欺などの罪を認める見通しとなった。今後の焦点は数カ月以内とされる判決で言い渡される刑期に移る。検察は厳しい刑になると指摘するが、刑の減軽を求める司法取引も交わした。被告がより幅広い違法賭博事件の捜査に協力すれば大幅に減軽されるとの見方もある。

 「約1700万ドルを盗んだ行為の重大性を考えれば、かなりの刑に服することになる」。カリフォルニア州の連邦地検のエストラダ検事は米メディアに強調した。

 連邦地検によると、水原被告は2021年11月から今年3月にかけて違法スポーツ賭博で抱えた借金返済のため、大谷選手の口座から賭博の胴元側に約1659万ドルを不正に送金。口座開設を手伝った際に把握した暗証番号を利用しており、エストラダ氏は「大谷選手からの信頼を悪用した」と糾弾する。

 NBCテレビは法律専門家の話として、捜査当局は違法賭博の全体像など「大きな魚」を狙っていると報道。捜査に貢献すれば「刑期が大幅に圧縮される」とも伝えた。