「立春」の恵方参りって何?

 2月4日は「立春」です。立春とは、昔から日本で親しまれている暦「二十四節気(にじゅうしせっき)」の1つで、春が始まるとされる日。旧暦では立春の頃に元旦が巡ってくることが多かったため、昔は新年の意味も持っていました。

 そんな立春の日にやると運気が上がることの1つとして恵方参りがあります。旧暦では立春は新年であるため、恵方参りは初詣と同じようなもの。ただ異なるのは、その年の福徳をもたらしてくれる神様・歳徳神(としとくじん)がいる方角にある神社仏閣、教会、モスクなど、自分が信仰している神様と心を通わせることができる場所に行くという点。以前の日本は恵方を意識して新年の神事を行っていましたが、明治維新以降にそのような考え方が薄れ、現在のような初詣のスタイルになったようです。

 なぜ、立春に行くのがいいのか? それは立春頃に歳徳神が移動すると考えらており、恵方が変わるからです。

恵方参りをすると開運できる理由

恵方参りをすると開運できる理由

 恵方とは、その年の福徳をもたらしてくれる歳徳神がいる方角。天地が結ばれ運気が最も強くなるとされています。恵方は干支で決まり、甲辰である2024年は東北東になります。たまに吉方位と勘違いする人がいますが、恵方と吉方位は別のもの。吉方位はその人によって良いとされる方角が異なりますが、恵方は全ての人に良いとされる方角です。

 恵方でも、自分が信仰する神様が祀られている場所は聖域となります。恵方参りとして聖地を訪れることで、その地に流れる良い気を吸収でき、自分自身の気も高められます。自分の気が高まっているとやってきたチャンスに気づくことができ、そのチャンスをしっかり掴み取れるようになるとされています。

恵方参りの正しい行い方

恵方参りの正しい行い方

 まずは恵方にある神社仏閣などを探しましょう。探すときのポイントは、自宅から見て恵方の方向にあること、自宅から半径750m以上離れていることの2点です。正しく方角を出すために、スマートフォンのアプリ「あちこち吉方位マップ」などを使うのがおすすめです。遠くに行けば行くほど、その効果は大きいとされています。

 訪れるのは、神社仏閣や教会、モクスクなど自分が信仰している神様と繋がれる場所ならどこでもいいのですが、稲荷神社とお墓があるお寺は避けてください。この2つは神様とつながる場所ではないからです。

 恵方参りは立春に行くのがベストですが、立春から1週間以内なら同じような効果が得られます。また、立春の他にも、春分、夏至、秋分、冬至などに行くのも良いとされていますし、それらに関係なく、思い立ったときに行くのも良いとされています。ただ、その中でもいちばん効果が高いのが立春です。立春の午前中に行うのがいいでしょう。

 恵方参りに行く際は、正装とは言いませんが、キレイめのコーディネートで出かけるようにしましょう。デニムやスニーカーなどは避けるのが○。神様に挨拶に行くということをお忘れなく! 神様の前に立ったら、それぞれの信仰に沿った挨拶を行うのですが、その際に「恵方参りに来た」と伝えてください。神社などの場合はお札をもらい、恵方を向けて自宅の清らかな場所に置くといいとされています。

恵方参りをする場所がないときの対処法

恵方参りをする場所がないときの対処法

 海のすぐ近くに住んでいて、自宅の東北東750m先以上は海しかない! という人もいますよね。その場合、東でも大丈夫ですし、少し南寄りの東でもOKとされています。

 それでも行ける神社・仏閣がない場合は、恵方参りの代わりに「恵方置き」をするといいでしょう。恵方置きとは自宅の中心から見て恵方の方角に、2024年のラッキーアイテムを置く開運アクションです。九星気学で六白金星となる2024年には、カエルモチーフのものや花瓶、ハーバリウムを置くといいでしょう。

 この日は日曜日なので、お出かけがてら恵方参りをしてみるのもいいかもしれませんね。ぜひ、恵方参りでチャンスを掴み取ってくださいね♪

(水浦裕美)