占いは「科学的根拠がない」の声

 女性向け占いメディア「Callat media」が、東京大学に通う学生を対象に「占いの利用状況や占いに対する考え方」についてのアンケート調査を実施し、その結果を発表しました。

 調査は2024年4月、現役東大生102人(男性73人、女性29人)をインターネット上で対象に行われました。文理の内訳は、文系学科48人(47.06%)、理系学科54人(52.94%)です。

 まず、占いを信じるかという問いには「全く信じていない」24.5%、「ほとんど信じていない」28.4%、「どちらかというと信じていない」19.6%で計72.5%が「信じていない」と回答。文系学科と理系学科に分けた場合も、占いを信じていない割合に差は見られませんでした。

 占いを信じない理由は「科学的根拠がない・論理が不明瞭だから」が最も多く6割近くに及び、次いで「バーナム効果を駆使しているように感じるから」「占いが当たったことがないから」などが続きました。

「心理学などのエビデンスに基づいたものならまだしも、星座占いや血液型占いなどは何を根拠に言っているのか全く分からない。なぜ信じられるのか疑問に思う」(女性/教養学部文科3類)、「間違ってるわけではないと思うが、『その確率が高い』程度のものを確実であるかのように見せるものだと思っている」(男性/教養学部文科1類)などの意見が並びました。

 一方、占いを信じていると回答した人の理由には「適度に信じることで日常が楽しくなるから」「心の支えになるから」などが挙がりました。「適度に、影響され過ぎない程度に信じているとワクワクするから」(男性/経済学部経営学科)といった声が寄せられています。

 有料で占いを受けたことがあるかどうかについては、「ない」が90.4%を占めました。また、無料で日常的に利用している占いコンテンツについても「利用しない」が70.9%と圧倒的に多く、「利用する」のうち最も多かったのは「テレビの占いコーナー」で全体の14.5%、「ウェブ上の無料占いコンテンツ」7.3%などでした。

 一方で、おみくじに対しては肯定的な立場の学生が多く、おみくじを「毎年引く」は過半数の57.8%、「毎年ではないが引く」は27.5%で、計85.3%。また「ほぼ引かない」は13.7%、「全く引かない」は1.0%にとどまりました。

 この結果について調査主体のCallat mediaは、「おみくじも広義には占いの一種だと捉えられるが、結果を信じているかどうかはさておき、シンプルに初詣や神社参拝などが日本の伝統行事として広く浸透しているためだと考えられる」と分析しています。

 また、恋愛や就職など「誰かに相談したい悩みを抱えているか」を尋ねる問いでは、「はい」と「いいえ」がともに50%という結果に。悩みを抱えているときどのように対処するかについては「友達や家族に相談する」が36.7%、「自己解決する」が33.7%、「趣味や運動でストレス発散する」18.1%となりました。

(LASISA編集部)