耐震工事をメインに飲食店やショップを一新し、4月26日にリニューアルオープンした「神戸ポートタワー」(神戸市中央区)。そのなかでも、無料で入れれる低層フロアがなかなか充実していたので、紹介したい。

1963年に開業した同タワーは、「鉄塔の美女」とも称される鼓型の美しい姿が特徴的。しかしその形状ゆえに塔内スペースには限りがあり、リニューアル前の低層階にはコンパクトな土産物屋と食堂、ポートタワーの解説パネルがあるのみだった。

その低層フロア4階に、今までなかったオープンテラスが登場。ハーバーランドやメリケンパークが望める南側に位置した開放的なスペースが、カフェ&バー「ポートテラス」になった。ここでは「神戸ポークデミカツ」などの洋食のほか、レトロな「日本一こだわり卵を使ったプリンアラモード」やドリンクを用意。夕日はもちろん、夜景も楽しめる。また、赤い鋼管パイプの内側からタワーを見上げることができる唯一の場所になっている。

3階にもレストラン&カフェ「ポートテラス」がオープン。こちらはグッと落ち着いた空間にまとめられ、円形のコンパクトなスペースをうまく利用したテーブル配置で、隣の席が気になりにくい。ハンバーグや海老フライなどの洋食メニューやデザートのアラカルト、コース料理のほか、ポートタワーをモチーフにしたスタンドのアフタヌーンティーがあり、ゆったりと過ごせる。

2階には兵庫県初出店の「ビームス ジャパン 神戸」、地場産品のセレクトショップ「イコリ」、ポップアップスペース「ポートアレイ」(現在は灘五郷の日本酒の購入や角うちが楽しめる)が出店。全国に7店ある「ビームス ジャパン」は、日本の魅力を国内外に発信するがコンセプト。

神戸ならではのオリジナル商品として「風月堂」の「ゴーフル」がピッタリはいるカラフルなバッグや、ポートタワーがデザインされた「須磨張子」などが販売。このように充実した低層4フロアは、観光に限らず地元の人も気軽に立ち寄れる店舗構成になった。

「神戸ポートタワー」低層フロアの営業時間は、3・4階が朝11時から夜9時(金土祝前日は夜10時まで)、2階が朝9時から夜6時まで。展望フロアの営業時間とは異なる。詳細は公式サイトにて。

取材・文・写真/太田浩子