外国人観光客にも人気の富士山。お隣・山梨県のコンビニで撮影をめぐるマナーが問題となる中、県内にもマナー違反が相次ぐ現場がありました。

 山梨県の富士河口湖町で、コンビニの屋根の上に富士山が乗っているように見えると話題になり、外国人観光客が殺到。迷惑行為が横行し、対策として、黒い幕を設置することになりましたが、その結果、GW期間中は駆け込みで訪れる人が相次ぎました。

 富士山をめぐり発生している、マナー違反。

 実は山梨県だけではなく、富士市でも…。

栗田麻理アナウンサー:
「富士市の富士山夢の大橋です。写真を撮るために多くの外国人観光客が列を作っています。」

富士山に向かって階段が続くようにも見える「富士山夢の大橋」。

 SNS映えする写真が撮れるとして、今、外国人観光客が殺到しています。

Q 富士山はどうですか?

香港からの観光客:
「すばらしい とってもきれいね」

Q 写真撮ってどう?

「写真はとってもきれいね」

フィリピンからの観光客:
「とても美しいです。富士山は象徴的な風景ですから。とても美しい国の景色だと思います。」

 静岡県民には馴染みがないものの、外国人観光客にとっては人気の場所。

 しかし取材中、訪れていた外国人観光客によるマナー違反が散見されました。

栗田麻理アナウンサー:
「あちらは車道なんですが人が歩いている。とても危ないです。」

 本来、車しか通れない道路を気にする素振りもなく歩く外国人観光客たち。

 警察から注意される人もいました。

 橋の上まで上がってみると、横断歩道のない車道を渡り、中央分離帯で写真を撮る人の姿もありました。

 もちろんこの場所も、本来立ち入りが禁止されています。

近隣住民:
「レンタカーで来る方が多くで、日本人じゃない方が多い。駐車の仕方が問題になっている。軒並みこの辺の人たちは家の中まで車をとめられている。」

 こちらの住民は違法駐車を無くすため、自己負担でパイロンを購入したそうです。さらに・・・

近隣住民:
「朝5〜6時ごろからきているから、あんま大きい声を出されると・・・。撮る方は下、撮られる方は階段にいる。大きい声を出さないと話が通らない。そうなると道際の方は迷惑だと思う」

 近隣住民によりますと、観光客が増えだしたのは去年の末ごろからで、ここ数カ月、マナー違反者が後を絶たないといいます。

 この日は、地元市議が自主的に外国人観光客の整理や誘導を行っていました。

富士市 植松光徳市議:
「地元の方がこれだけ迷惑しているというのはやはり今後考えていかなければいけない問題かなと。(山梨の)ローソンと同じくらい問題なのかなと感じている」

しかし、ゲストハウス経営者は

 この事態に複雑な思いを抱く人も。

14GUEST HOUSE MT.FUJI 鈴木大介代表取締役:
「(宿泊者は)旅行者が多くて、特に海外のからのお客様が多くなっている。」

 鈴木さんは富士市の吉原商店街でゲストハウスを経営しています。

 利用客のおよそ9割が外国人観光客です。

Qなぜここのホステルを選んだ?

ドイツから:
「サイトで見たときにきれいで、かわいらしい部屋だと思ったんです。とても良いです。ホストがとても親切で。バスを予約してくれたんです。すごく困ってたから… ヒーローのようです!また来たいです。」

栗田麻理アナウンサー:
「目の前にドーンと大きな富士山が見られます。何も遮るものが無いので絶景の富士山を楽しむことができます。」

 バルコニーから螺旋階段を登ると、雄大な富士山を望むことができます。

 まさにこの場所ならではの絶景です。

 富士山を目当てに訪れる外国人観光客は宿泊施設にとっては大切な存在。

 鈴木さんは各団体で連携した対策が必要と訴えます。

14GUEST HOUSE MT.FUJI 鈴木大介代表取締役:
「(外国人観光客が)無秩序に来すぎてしまうというのは考えものだと思うので、上手に楽しむスポットとそこから商店街エリア、宿泊施設もご利用いただきたいが、そういった上手な連携がしていけたらいい」

 7日富士市の小長井市長もこの問題に言及しました。

富士市 小長井義正市長
「地元の方々にとってみれば大きな課題だと思いますので、何とかそこはうまく解決していかなきゃならないなというのは思っているところであります。」

ドイツからの観光客は