041_中高生_善哉あん

中学校に入学すると本格的にスタートする部活動。入学時の選択で、その後の中学校生活はまるで違うものになります。小学生のうちからどんな部活に入ろうか、あれこれ考えている子もいそうです。できるだけ慎重に選びたいところですが、なかには入りたい部活が見つからず悩んでしまう場合も。

入部が強制ではない中学校。わが子の希望は帰宅部


中学生になったお子さんが「帰宅部にしたい」と言い出したという投稿が、ママスタコミュニティにありました。おわかりでしょうが、「帰宅部に入る=どの部活動にも属さない」ということです。

『お子さんが帰宅部の方はいる? 帰宅部でも、普通はみんな学校外で何かやっていたりするよね? うちは習い事もしていない。何かやらせるべき? 運動するのは嫌みたいだけどぽっちゃりめだから、私は運動してほしい』

どうやらお子さんは文化系のタイプらしく、パソコン部やロボット部などを希望していたようですが、学校にある唯一の文化系が吹奏楽部。あまり興味がない様子です。

部活動をやりたがらない子は一定数いるでしょう。学校によっては入部が強制という場合もありますが、こちらの中学校では帰宅部でも構わないようです。コミュニティのママたちからも「今、帰宅部の子は珍しくない」というコメントが寄せられました。

『うちの子の中学校は、半分くらいが帰宅部。習い事を何もしていない子もたくさんいると思う。そういう時代なのかな。私は部活が嫌で仕方なかったから、うらやましい』

「やりたくない」という意思を尊重してもらえるようです。これが”多様性の時代”ということでしょうか。

コメント欄には「部活動も何もしていない子」もいるものの、「塾だけは行っている」「クラブチームに入っている」「(学校の部活にないことを)習い事としてやっている」といった声もありました。

部活動に熱中できる貴重な時期。何かしてほしいのが親の本音

親としては勉強はもちろん、他に何かやりたいことがあるのなら帰宅部で構わないかもしれません。ただ、他にやりたいこともないとなると……。正直、微妙な気分になりそうです。

『帰宅部でもいいけど、家でダラダラしたり遊んだりして過ごすだけならちょっとね』

「部活をして汗をかいて、青春してほしかった」という、帰宅部のお子さんがいるママからの本音も届きました。みんなが汗をかいて何かに打ち込んでいる時間が、帰宅部の子は丸々自由になります。そしてその自由時間が、ずっと動画を観ているだけ、ゲームをしているだけ、ゴロゴロしているだけになる可能性も。

『高校ならまだしも、中学くらいは運動をしてほしいよね。そのまま一生スポーツしたり、何かに熱中したりすることもなくなりそう。忍耐力も身につかないのでは?』

「部活動=忍耐力を養う場」ではありませんが、我が身を振り返っても「中学時代の部活は努力した、頑張った!」という人が多いのでは? 「あの経験があるから、今の自分がある」と、その後の人生の糧になった人もいるでしょう。

高校生になれば、帰宅部の子はさらに多いのでは? という指摘もありました。とくに難関大学を目指している子は、勉強時間を確保する意味合いもあります。「遊びたいから」というズバリな理由もあるでしょうが、年齢的にはもうかなり大人に近づいている時期。当人の裁量に任せる親が多いのではないでしょうか。しかしそれ以前、中学生から当人任せとなると……自己管理ができずラクなほうにばかり流されてしまわないか、親としてはやはり心配ですよね。

受験に響く可能性も。帰宅部を選ぶなら代わりの目標設定を


コメント欄でとくに目立ったのが、何も部活動をしないことが「高校受験に影響するのでは?」というコメントです。

『うちの子も帰宅部だった。受験時に私立の推薦をもらおうとしたら、帰宅部がアダとなりダメだった。内申の基準は満たしていても、3年間何かの部活をやったことが条件のひとつだったみたい』

地域によっては私立高校だけでなく公立高校の受験でも、部活動が評価を左右することはあるようです。「県内の公立高校。帰宅部自体は減点対象にはならないけど、学級活動・部活動・学校外のスポーツ活動を多面的に評価する、とあったよ」という声もありました。

……つまり帰宅部でも構わないわけです、他に頑張ったことがあるのならば。

投稿者さんも、お子さんに何かの習い事をすすめてみるのはよさそうです。パソコンに興味があるのなら、プログラミングなどのIT系はどうでしょう。習い事をしたがらないようなら、やはり塾をすすめるのが妥当かもしれません。

『やりたいことを見つけられるといいね。塾もあるし、生徒会という手もあるよ』

生徒会活動はやりがいがありそうです。しっかりしている子が多い印象なので、お子さんによい影響を与えてくれるのでは? 教室とは違う、学校でのもうひとつの居場所にもなり得ます。

『うちも帰宅部だけど、筋トレしているよ。あとは夜の散歩につきあわせたり』

帰宅部になることで、たっぷり確保できる自由な時間。ゲームをしたり遊んだりする時間も悪くありませんが、それだけではなく勉強したり軽い運動をしたりと少しでも有意義な時間に換えられるといいですね。部活動でランニングするのは嫌でも、ひとりで気楽にウォーキングしたりトレーニングしたりすることはできそうです。他にも家のお手伝いなど「帰宅部になるのなら、これだけはやろう」といった目標を設定してみてはどうでしょう。

また、もし入学時を過ぎても部活動に入れるのなら、少し時間が経ち各部の様子がなんとなくわかってきた時点で、練習がハードではないところに入ってみるのも一案です。自分が競技をやらなくとも、マネージャーとなって仲間をサポートするのもアリ。仲間との間に生まれる絆など、この時期ならではの体験が味わえるのではないでしょうか。

将来お子さんが振り返ったとき、よい思い出になる中学生活が送れるように。こうした選択肢を提案したうえで、一度話し合ってみてはいかがですか。