東京証券取引所

M&A Onlineが大量保有データベースで2024年4月の大量保有報告書などの提出状況を調べたところ、米投資ファンドのベインキャピタル傘下の買収目的会社BCJ‐80がスノーピーク株式の88.07%(共同保有者を含む。BCJ‐80単独の保有割合は59.54%)を取得し筆頭株主になったことが分かった。

MBO(経営陣による買収)による非公開化を進めていたスノーピークのTOB(株式公開買い付け)が成立したことに伴うもので、スノーピークによると創業者の山井太氏は14.21%を保有する第2位の株主になった。今後「所定の手続を経て上場廃止となる予定」としている。

スノーピークに関しては、ノムラ インターナショナル ピーエルシーが9.67%売却し保有割合を2.41%としたほか、みずほ証券が2度売却(5.41%)し保有割合を0.52%に、野村証券は一旦1.23%買い増し保有割合を15.67%に高めたあと3.59%を売却し保有割合を12.08%とした。

三井住友トラスト・アセットマネジメントと、東京中小企業投資育成は保有する全株式を売却し保有割合をゼロとした。

RIZAPグループの瀬戸健氏が買い増し

2027年末までのウエルシアホールディングスとの経営統合を目指しているドラッグストア大手のツルハホールディングスについては、オービス・インベストメント・マネジメント・リミテッドが1.2%を売却し保有割合を6.58%としたほか、野村証券が2度売却(0.86%)し保有割合を10.69%に引き下げた。

一方のウエルシアホールディングスについては、みずほ証券が1.26%売却し、保有割合を3.81%に引き下げた。

このほかルノーが日産自動車を2.02%買い増し40.42%としたあと2.47%売却し保有割合を37.95%としたほか、ソフトバンクがジーニーを0.12%売却し保有割合を31.15%とした。

創業者による売買では、RIZAPグループ社長の瀬戸健氏が、2月に0.34%、3月に0.91%売却していた同社株を0.95%買い増し、保有割合を68.67%に高めた。

鳥貴族ホールディングス(2024年5月1日からエターナルホスピタリティグループに社名変更)の大倉忠司社長は同社株を1.43%売却し保有割合を32.3%に引き下げた。

南青山不動産は焼津水産化学工業株を全て売却

旧村上ファンド系の南青山不動産は大豊建設を1.01%買い増し、保有割合を13.66%とした一方、焼津水産化学工業については保有株を全て売却(10.36%)し、保有割合をゼロにした。

光通信は新たに、オーウイル(保有割合5.02%)、ユミルリンク(同5.01%)、ERIホールディングス(同5.3%)、リログループ(同5.13)、京葉瓦斯(同5%)の5社の株式を取得した。

2024年4月の大量保有報告などの提出件数は1168件で、このうち保有割合を増やしたのは293件、新規保有は181件、保有割合を減らしたのは610件、契約の変更などは84件だった。

文:M&A Online

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