2023年1月、岩手県奥州市の自宅で祖母を殺害しようとした罪に問われた35歳の女の裁判員裁判で盛岡地裁は7月1日、懲役4年の実刑判決を言い渡しました。

判決を受けたのは奥州市前沢の無職・千葉明子被告(35)です。

判決によりますと、千葉被告は2023年1月、自宅で同居する当時97歳の祖母の首や腕を包丁で刺し、全治約2週間のけがをさせました。

裁判は自閉スペクトラム症と診断されていた千葉被告に事件当時、責任能力があったかどうかが争点となっていました。

7月1日の判決公判で盛岡地裁の中島真一郎裁判長は「行為の善悪を区別する能力や、制御する能力が著しく減退した状態にはなかった」として、千葉被告に責任能力があったと認めました。

そのうえで「被害者を死亡させる危険性の高い悪質な犯行」と指摘し、懲役4年の実刑判決を言い渡しました。

弁護側は取材に対し「控訴は被告人と相談して決める」としています。