昨年11月に鹿児島県屋久島沖で起きた米軍オスプレイ墜落事故について、防衛省は11日、現地の屋久島町に慰霊碑を建てる方向で協議していることを明らかにした。九州防衛局の遠藤敦志企画部長が同町で取材に応じ、「米側の意向があり、出資の仕方を含めて調整している」と答えた。

 事故後、米軍は搭乗員全8人の死亡を認定し、7人の遺体を収容した。残る1人は見つかっていない。慰霊碑の候補地は、墜落地点を望める屋久島東部の田代海岸とみられる。事故発生の11月29日には慰霊祭も検討されている。

 九州防衛局の職員が10、11日、それぞれ町と屋久島漁協を訪問した。漁協に対する漁業補償の説明はなかった。遠藤部長は「できるだけ早く合意して支払いたいが、まだ算定中だ」と述べるにとどめた。