佐賀県で唯一、国の名勝に指定されている庭園「九年庵」(神埼市神埼町的)で5月3日、春の特別限定公開イベントが行われる。主催は佐賀県。(佐賀経済新聞)

 「九年庵」の春の様子

 九年庵は、明治中期の佐賀出身実業家・伊丹文右衛門(ぶんえもん)と息子の弥太郎(やたろう)が築いた別邸・庭園で、モミジとコケ庭、数寄屋造りの建物が周囲の自然と調和している庭園として、1995(平成7)年に国の名勝に指定された。1988(昭和63)年から毎年秋に期間限定で一般公開し、2010(平成22)年からは5月上旬の春にも、青いモミジの若葉と背後にある山林の新緑のグラデージョン、コケのみずみずしさを体験してもらう目的で一般公開している。

 今年の一般公開は5月4日〜6日の8時30分〜17時に開催(要美化協力金500円)。今回、「より深く九年庵の価値を体感してもらおう」と5月3日、少人数制のプレミアムイベントを初めて開催する。

 9時〜10時は、日本茶アドバイザーの鳥谷唯さんが嬉野茶を提供し、「よなよなあん工房」(佐賀市赤松町)が限定スイーツを提供するイベント(参加費3,000円、定員20人)を行う。12時〜13時は、「美少女戦士セーラームーン」のタキシード仮面役を務める声優・野島健児さんによる、下村湖人の小説「次郎物語」の朗読とミニトークイベント(同5,000円、定員20人)、18時30分〜20時には、篠笛奏者の望月美都輔さん、ハープ奏者の児島祐子さんのコラボ演奏会を開催。庭園をライトアップし、季節の料理と佐賀の日本酒を用意する(同1万円、定員10人)。

 申し込みは予約フォームで4月25日まで受け付ける。申し込み多数の場合は抽選。