北陸電力は4月30日、2023年度の通期の決算について、最終利益が過去最高の黒字となったと発表しました。また、志賀原発について松田光司社長は、今回の地震による安全上の問題はなかったと説明しました。

原子力規制委員会は4月12日、志賀原発の敷地内やその周辺の断層について、今回の地震により活動した痕跡がなかったとする北陸電力の説明に一定の評価を示しています。

松田光司社長
「地震の知見から我々は教訓を得た。この知見を活かしながら審査に反映し、地元の皆様にご安心のもとしっかりと審査を進めていきたい」


北陸電力の決算会見で松田光司社長は、今回の地震により外部電力をはじめとする電力設備に甚大な被害が生じたものの、「原子力の保安に関する安全上の問題はなかった」との見解を示しました。

北陸電力の今年3月までの昨年度の決算は電気料金値上げの影響などにより、最終利益が568億円と3年ぶりの黒字となりました。

一方、今回の地震による電力設備への損害額はおよそ610億円に上り、復旧工事にかかる費用として、過去最大となる451億円の特別損失を計上しました。ボイラー管の損傷など多数の被害が確認された七尾大田火力発電所について、2号機は5月中の運転再開を、1号機は電力の需要が高まる夏までの発電再開を目指しています。