石川県の「日本一」を探すこちらの「ナンバーワンを探せ!」コーナー。第3弾は「お餅」です。意外かもしれませんが、金沢市はお餅の平均購入額が全国No.1なのです。


「春なのに、お餅ネタ…? お餅って、冬の食べ物でしょ? 」と思った方もいるかもしれません。ですが、金沢市民は年中お餅を食べています。

総務省より毎年発表されている「家計調査※」の最新版(2021年〜2023年)を見てみると、お餅の平均購入金額で「金沢市」は1位でした。なぜ金沢ではお餅がたくさん買われるのでしょう?

理由は2つ考えられます。

1つは、金沢市民が甘いもの好きだから。
第1回目のナンバーワン記事「【ナンバーワンを探せ!】金沢市民のチョコレート消費量が全国No.1の理由。」の回でもお分かりの通り、金沢市民はチョコレートやアイスが大好きなんです。さらに京都・松江並び、日本三大菓子処の1つでもある金沢は和菓子が身近。「和菓子=もち米」をよく消費しますね。「朝生(あさなま)」もしくは「浅生(あさなま)」と呼ばれる和菓子の存在も大きいかもしれません。その日に売り切ることを目的として、朝から作り始める「朝生」は、大福やおはぎ、桜餅や柏餅といった餅菓子や団子、葛菓子など、小腹が空いたときや15時のおやつに気軽に食べられるものばかり。リーズナブルな価格で、家庭で日常的に食べられるものが多いですね。和菓子屋さんが多い金沢には、朝生を食べる機会が多いから、お餅の消費量を底上げしているのかもしれません。

もう1つは、お餅にまつわる行事が多いから。
婚礼や建前の祝い菓子として用いられる「五色生菓子(ごしきなまがし)」、安産の願いを込めて近しい方に卵型のお餅を配る「ころころ餅」、満40歳になる男性が、人生の節目で親族、知人、友人に祝い餅を「初老餅」など、石川県独自の風習があります。行事以外でも、季節を問わずお餅を食べる習慣があるため、スーパーでは冬だけでなく夏にもお餅が並びます。白いお餅だけではなく、玄米餅やよもぎ餅、昆布餅や黒豆餅などバラエティ豊かです。

ちなみに、ついつい食べ過ぎちゃうお餅ですが、「ご飯茶碗1杯(150g)で約240kcal=切り餅なら2個、丸餅なら3個」が目安だそう。おいしくて何個も食べたくなってしまいますが、食べ過ぎには注意しましょうね♪

お餅好きさんはもうチェックされたかもしれませんが、最近オープンした『雅風堂 レガロ長坂店』には、日々の暮らしに寄り添う定番の和菓子が並んでいますよ。詳細はこちら


■参考資料
総務省統計局
※家計調査とは、1世帯(2人以上の世帯)当たり、どんな品目でどの程度の地域差があるのかを明らかにしたもの。品目別の年間支出金額を公開しています。地域ごとの嗜好が一目瞭然です。