歴史的快挙なるか。「ウマ娘」の藤田晋オーナーが所有するフォーエバーヤング(牡3、栗東・矢作芳人厩舎)が、ケンタッキーダービー(3歳・G1・ダ2000m)の日本馬初制覇を狙う。

 フォーエバーヤングは父リアルスティール、母フォエヴァーダーリング、母の父Congratsの血統。母は米G2サンタイネスSの覇者。22年のセレクトセール1歳では9800万円(税抜)の高値で取引された。

 ここまで5戦5勝。新馬、JBC2歳優駿とデビュー2連勝で重賞初制覇。続く全日本2歳優駿では過去2戦よりも前の番手から運び、3角で押し出されるように先頭へ。その後は後続を突き放す一方で、2着のイーグルノワールに7馬身差の大楽勝を収めた。そして3歳を迎えると海外へ。前々走のサウジダービーは序盤で流れに乗れず、3角では万事休すかと思われたが、4角手前からエンジン点火。グイグイ伸びると、先に抜け出したBook'em Dannoをゴール寸前で捕らえ、4連勝を果たした。そして前走のUAEダービーは好位から抜け出して完勝。中距離がベターであることを示すとともに、大目標のケンタッキーダービーに向けて弾みのつく走りだった。

 今回が今年3カ国目の遠征となる。それだけに状態面がカギだが、能力では米国の一線級にも引けを取らないはずだ。大手ブックメーカー・ウィリアムヒルの前売りオッズでは8倍の3番人気。日本馬としては過去最高の評価を受け、いざ決戦に挑む。

【ケンタッキーダービーの日本馬成績】
・95年・14着スキーキャプテン(武豊騎手)
・16年・9着ラニ(武豊騎手)
・19年・6着マスターフェンサー(J.ルパルー騎手)
・22年・13着クラウンプライド(C.ルメール騎手)
・23年・6着デルマソトガケ(C.ルメール騎手)
・23年・12着マンダリンヒーロー(木村和士騎手)