三井不動産は5月15日、愛知県岩倉市川井町において、中部圏4件目の物流施設となる「三井不動産ロジスティクスパーク(MFLP)名古屋岩倉」を竣工した。「物流の2024年問題」の解決策の1つ「中継輸送」の拠点となる好立地に位置し、「中継輸送」ニーズの高まりに応える。

三井不動産は、2012年4月に物流施設事業部(現ロジスティクス本部)を立ち上げ、本格的に物流施設開発に取り組んでる。現在では、「三井不動産ロジスティクスパーク(MFLP)」を旗艦ブランドとして、「MFLP船橋Ⅲ」や「MFLP海老名Ⅰ」など、国内外に開発・運営施設67物件を展開している。

5月15日には、愛知県岩倉市川井町に、首都圏と関西圏を結ぶ中継拠点としてニーズが高まる中部圏4件目の物流施設となる「三井不動産ロジスティクスパーク(MFLP)名古屋岩倉」を竣工した。


▲エントランス

「MFLP名古屋岩倉」は、名神高速道路「一宮IC」、名古屋高速一宮線「西春IC」に近接しており、広域配送に優れた交通環境を備える。首都圏と関西圏を繋ぐ「中継輸送」拠点としての活用に優れた立地であるとともに、中部圏の内陸部の産業集積地である尾張北部地区への配送にも適しており、幅広いニーズに対応する。


▲4階奥行5.4mの大庇

敷地面積は約3万5000㎡、延床面積は約6万㎡で、各階のフロアプレートは最大約1万4000㎡を誇る。ランプ方式を採用し、4階バース前に奥行5.4mの大型の庇を完備し風雨の際も作業効率を高める。倉庫面積は最小約2000㎡から使用可能で、顧客のニーズに柔軟に対応する。


▲倉庫内観

BCP対応として72時間の非常用発電設備と備蓄倉庫を完備しており、有事の際の入居テナントの事業継続をサポートする。快適に休憩し、リフレッシュできる「ラウンジ」と「バルコニー」も設けており、ラウンジではWi-Fiの提供、24時間対応可能な無人コンビニを設置し、施設の従業員、およびワーカーの働きやすさを追求する。「中継輸送」のドライバー乗り換え時の待機スペースとしての利用においても、快適な環境を提供。充実した施設スペックと働きやすさを追求した倉庫となっている。


▲ラウンジ

南西敷地の一部には、隣接する五条川の散策者が憩えるスペース(自主管理公園)を整備し、災害時の拠点となる際に活用できる「かまどベンチ」や「マンホールトイレ」なども設ける。建物内の会議室は、地域住民団体も利用可能にするなど、地域コミュニティーの拠点となることを目指す。


▲自主管理公園


▲かまどベンチ

脱炭素社会の実現に向けた環境配慮にも取り組む。屋上の約75%に太陽光発電パネルを設置し、施設内共用部に給電することで、DBJ Green Building認証(4つ星)を取得しており、「ZEB」認証を取得予定となっている。専有部では、入居テナントの要望に応じて柔軟に利用可能な「グリーン電力提供サービス※」を提供し、顧客のRE100やESGの課題解決をサポートする。


▲太陽光発電パネル

さらに三井不動産は同日、愛知県一宮市にて「MFLP一宮」も着工(竣工予定は2025年5月)。これにより中部圏の三井不動産の物流施設は5件となり、「中継輸送」ニーズの高まりに対応する。


▲MFLP一宮(完成イメージ)

三井不動産の物流施設ならではの、施設規模と充実のスペックを備え働きやすい環境を提供し、物流業界、および地域の課題解決に寄与するとともに、持続可能な社会の実現に貢献しいく考えを示した。