半導体の供給制約、緩和見通し

乗用車メーカー8社が25日発表した2023年度の生産・販売・輸出実績によると、8社合計の世界生産台数は前年度比5・0%増の2538万6857台となり2年連続で前年を上回った。北米など主要地域の需要が堅調で、半導体の供給制約やコロナ禍の影響緩和もプラスとなった。

メーカー別世界生産はトヨタ自動車をはじめ日産自動車やホンダ、マツダ、スズキ、SUBARU(スバル)がプラス。スズキはインド生産が3年連続で増加し、年度ベースで過去最高となった。ダイハツ工業は認証不正の影響が大きく同16・8%減。三菱自動車は中国の撤退やインドネシアの生産減でマイナスとなった。

3月単月の世界生産は前年同月比15・2%減の206万8726台となり、2カ月連続で前年同月を下回った。

ダイハツと豊田自動織機の認証不正に加え、能登半島地震による部品調達の遅れ、中国の販売競争激化なども影響した。

メーカー別では日本国内やインド生産が増え同1・9%増となったスズキを除き7社がマイナス。トヨタは同10・3%減で2カ月連続の前年同月割れ。

SUBARUは労働災害事故で群馬県内3工場の稼働を一時的に停止したことも影響した。


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