カブス・今永昇太(30)はここまで防御率0.84。メジャーの先発投手で唯一、0点台をキープ。MLB公式サイトが23日に発表したパワーランキングの先発部門で1位に立つなど、日増しに評価は高まるばかりだが、障壁が立ちはだかる。

 カブスは伝統的にデーゲームが多く組まれ、今季あと34試合。DeNA時代の今永は比較的、デーゲームを苦手にしており、直近2年は4試合に登板し0勝2敗、計24イニングで自責15の防御率5.63と打ち込まれた。今季は3試合17イニングで1勝0敗、防御率0.00と安定しているとはいえ、油断は禁物だ。

 ただでさえ、カブスはザル守備。チーム総失策数32はマーリンズの36に続いてリーグワースト2位。二塁ホーナー(8)、三塁モレル(5)、一塁ブッシュ、遊撃スワンソン(ともに4)と主力内野手は揃って守備に難がある。

 外野も決して鉄壁とは言い難い。4人合わせて2失策ながら、右翼の鈴木は17日のパイレーツ戦で、ほぼ正面のライナーを取り損ねる痛恨のミス。これがタイムリーエラーとなり、決勝点を献上した。鈴木は昨季終盤にもチームのポストシーズン進出を逃す失策を犯しており、広島時代に5度受賞したゴールデングラブも当てにならない。

 6月に入れば、本拠地のシカゴの日中最高気温は25度に達し、グラウンドに強い日差しが照りつける。毎年、夏場には内外野とも太陽が目に入って飛球を見失うケースが少なくないだけに、フライアウトが6割近い今永にとって本拠地のデーゲームはハイリスクといえる。失策がらみの失点は自責にならないとはいえ、投球リズムを崩され、鬼門になりかねない。

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 そんな今永は23日米トーク番組『Pat McAfee Show』に出演した際「今の投球が通用しなくなった時に、こういう風にやりたいなという球種はあります」と話していた。いったいどんな球種なのか。

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