プロ野球ヤクルトなどで活躍したタレント長嶋一茂(58)は10日、テレビ朝日系「羽鳥慎一モーニングショー」(月〜金曜午前8時)に出演し、ドジャース大谷翔平投手(29)の元通訳、水原一平被告(39)が大谷の口座から総額1697万5000ドル(約26億3000万円)を盗んだとする銀行詐欺などの罪を認め司法取引に応じたことについてコメントした。

米司法省の8日(日本時間9日)の発表では、水原被告が昨年9月、歯の治療に6万ドル(約930万円)が必要になり、大谷に依頼。大谷がビジネス用銀行口座から治療費を支払うことで同意していたことが新たに判明。水原被告はその金額を自身の銀行口座に移し、治療費は無断で大谷のデビットカードで支払ったとされている。昨年9月は大谷が右ひじの手術に踏み切った時期にも重なり、新たな衝撃となっている。

一茂は、元テレビ朝日社員の玉川徹氏が「水原被告は(ギャンブル)依存症だけではなく、大谷さんのお金に『寄生』していたということ」「『チーム大谷』を再構築したほうがいいのでは」などと指摘したことを受けて「おっしゃる通りと思う」とした上で「僕が生きている環境、今までの状況の中で、大谷選手ほどではないにしてもその世界で突出した方を見ているんだけど、こういうことって、本当によく起きていて。露呈していないだけで身内だけで抑えちゃう、という人たちを、僕はたくさんみている」と指摘。自身の経験を踏まえ、スーパースターの周辺では起こり得る問題との私見を口にした。

「本当に知らないうちに、不動産や株を買わされちゃっていたとか。なんだろうな…スーパースターの宿命というか」と具体例にも言及。「たぶん、大谷選手も野球だけですから。お金に関しては危機管理とかの問題ではなく、野球以外は関心がない可能性がある。それがいいとはいわないが、チーム大谷の再構築はその通りだと思うけれど、大谷選手は(だまし取られた額が)トータル26億円くらいになったのかな。この程度ですんで良かったかなと、僕は勝手に思ってしまう」と述べた。

玉川氏は「いやいや(26億円は)巨額ですよ」と反論すると、一茂は「巨額なんだけど、大谷選手にとってはもっと(被害額が)あった可能性もあった」と主張。玉川氏は「大谷さん自身は1000億円を超える巨額なフィーだから比較すればそうだけど、大谷さんだって裏切られたことや、お金だけじゃないショックをいっぱい受けており、懲りたと思う。お金に吸い寄せられる人はたいてい、ろくでもないわけですよ」と述べると、一茂が「でもね、そういう人はまた近くに寄るのよ…」と吐露。「反論するわけではないけれど、見分けられない。スーパースターって、そういう突出感ってあるんですよ」と、訴える場面もあった。