<日本生命セ・パ交流戦:オリックス0−5阪神>◇13日◇京セラドーム大阪

阪神森下翔太外野手(23)が東海大相模の先輩、豊田の記念日に花を添えた。先制の2点を奪った4回。なお続く1死二、三塁のチャンスで田嶋の低めの球をうまくすくい上げ、左翼手の頭上を越えた。2点二塁打でクラッチヒッターぶりを見せつけた。

「芯に当たってくれたので手応えは良かった。あそこはヒットを狙いにいきました。打球を上げれば(犠飛で)1点取れるってケースでしたけど、狙いはヒットで。はい、いきました」と笑顔で胸を張った。

豊田は3学年上で高校は入れ替わり。甲子園制覇したチームの4番はあこがれだった。プロで初めて一緒に先発したが、阪神で同じ試合に同校OBが出場したのは初めて。先輩が二塁打で広げたチャンスを無駄にしなかった。「相模が(甲子園)優勝した時に見ていた。ああいう舞台でやりたいと思わせてくれた人。プロで一緒に戦えて、すごく楽しかった。後輩のジョー(遠藤)とかもいるので一緒にやって、もっともっと勝っていきたい」と母校愛あふれる言葉を並べた。

9試合ぶりに1番で先発。勝負強さは何番でも変わらない。29打点でチームトップを走る男が頼もしい。【柏原誠】

◆阪神と東海大相模 97年生まれの7番豊田(甲子園最高成績は3年夏優勝)と00年生まれの1番森下(3年春4強)の2人がスタメンで勝利に貢献した。同校出身の複数の選手が、1軍公式戦にそろって出場したのは球団初。阪神には01年生まれの遠藤成内野手(2年春4強)も在籍している。阪神では過去に、岡部憲章投手が88〜89年、早川健一郎外野手が03〜04年にそれぞれ公式戦に出場した。他球団では巨人で、昨季まで指揮した原辰徳監督と菅野智之投手が同校出身。原監督は現役時代、89〜90年に元チームメート津末英明内野手と再び同僚になったことも。また、中日では、16〜17年に森野将彦内野手と小笠原慎之介投手がそろって在籍した例がある。