春夏連覇より夏連覇だ。第106回全国高校野球選手権群馬大会の組み合わせ抽選会が14日、前橋市内で行われた。

プロ注目右腕の清水大暉投手(3年)を擁する前橋商は、センバツ王者との健大高崎と対戦するなら決勝戦の大一番。昨夏の甲子園でリリーフ登板した清水は「甲子園で勝つ。そこだけを考えています」と192センチの長身で遠くを見る。

角度ある最速148キロに、あくまでも現時点での評価ながらドラフト上位候補の1人として挙げる球団もある。そんな右腕は春の甲子園を制した健大高崎打線をどう見ていたのか。

「打線に抜け目がない、スキがないっていうのは感じました。でも全然、完全に抑えられないなっていうまでじゃなかったと」

それぞれに楽な組み合わせはないが、甲子園をかけた決勝でぶつかる可能性も十分にある。もし健大高崎を相手に投げたら「無失点はたぶん厳しいかなって」と冷静に見つめる。一方で「うちの打線もだいぶ粘り強くなっているので、最低でも3点以内に収めたいです」とイメージもできている。榛名山と赤城山に囲まれて大きく育った右腕は、妙義山のはるかかなた、甲子園に思いをはせている。【金子真仁】

◆清水大暉(しみず・だいき)2006年(平18)7月17日、群馬県渋川市生まれ。渋川エンジェルスで野球を始め、古巻中の軟式でプレー。192センチ、92キロ。右投げ右打ち。弟の洸輔投手は前橋商1年。