<ラグビー・リーグワン1部:埼玉20−17横浜>◇プレーオフ準決勝◇18日◇東京・秩父宮ラグビー場◇観衆1万5464人

横浜キヤノンイーグルス(横浜、リーグ4位)が、初の決勝進出を逃した。

今季16戦全勝の埼玉パナソニックワイルドナイツ(埼玉、同1位)に対して3−13で前半を折り返すと、後半から強豪を追い詰めた。3点を追う後半13分にWTB竹沢正祥(29)がタックルを受けながら、左隅に逆転トライ。元日本代表SO田村優(35)のゴールが決まり、4点をリードした。

だが、後半19分に相手のW杯日本代表SO松田力也(30)に大きく前進され、W杯南アフリカ代表CTBダミアン・デアレンデ(32)の逆転トライを献上。最終盤は自陣から連続攻撃を仕掛けたが、3点が遠かった。沢木敬介監督(49)は開口一番「今シーズンのベストゲーム。負けたのは悔しいけれど、今の自分たちの力を出せた」と評した。

昨季は同じ準決勝で埼玉と対戦し、20−51と地力の差を見せつけられた。この日はW杯南アフリカ代表SHファフ・デクラーク(32)がウオーターボーイとして仲間を支え、沢木監督は「試合に出られないけれど、力になりたい思いがある選手が多いチームに魅力がある。チームへの愛情があるんだと思います」とうなずいた。

今季は25日の3位決定戦(秩父宮)を残すのみ。CTB梶村祐介主将(28)は「現状で自分たちが持っている力は出し切った。出し切ったからこそ、次の課題が3点(差)に詰まっている」とさらなる成長を誓った。【松本航】