◆ウエスタン・リーグ ソフトバンク8―1広島(1日、タマスタ筑後)

 ソフトバンクのドラフト3位ルーキー、廣瀨隆太内野手(23)=慶大=が、2軍戦で公式戦初本塁打を放った。

 「3番二塁」でフル出場した右の大砲候補が、本領を発揮したのは6回だった。3番手の戸根が投じた142キロの高めの直球を振り抜き、左中間スタンドへ運んだ。

 ウエスタン・リーグ出場32試合での一発。「前回対戦して、軌道に合うと思った真っすぐを狙っていた。(感触は)そんなに良くなかったけど、風があったので入った」と振り返った。

 この試合は育成の佐藤直が初回と2回に2打席連続本塁打を放った。高卒4年目の井上も初回に3ランを打ち込んでいたが、東京六大学リーグで歴代4位タイの通算20本塁打を記録した廣瀨に欲はなかった。

 「そろそろ(僕も)と思ったけど、抑えた。ホームランを狙っていなかったのが逆に良かった。本塁打は久しぶりだったので気持ち良かった」

 松山秀明2軍監督は「飛ばす力はあるけど、アマチュア時代にたくさんホームランを打った選手が、プロ野球に入ってホームランバッターになれるかと言ったら、なかなかなれない」と話す。その上で「(本塁打は)あんまり気にしてなかった。まずいいバッティング、いい打率を残してほしい」と語った。

 1日現在で打率2割3分9厘、1本塁打、10打点。廣瀨も自覚している。「(本塁打を)あまり欲張らずにいきたい」。足元をしっかり見て前に進む。(浜口妙華)