パリ五輪の出場権を獲得したサッカー男子のU―23(23歳以下)日本代表は4日、国内組がカタールから羽田空港に帰国。平河悠(町田)=佐賀県鹿島市出身=は得意のドリブルを武器に全6試合に出場し攻守で貢献した。「実感も湧いているし、この優勝がどれだけ大切だったのか、難しいことだったのかと感じているところ。(地元佐賀からも)たくさんのメッセージをもらった。全て返信させてもらいました」と笑顔を見せた。

 23歳の平河は佐賀東高から山梨学院大を経て町田に入団。予選から参加していたこのアジア・カップが初の代表レベルの国際大会だった中、多くの得点機を演出するなど存在感を示した。「6試合のうち3試合がスタメンで、全ての試合に関わらせてもらい、自分のパフォーマンスはどの試合もしっかり出せたと思う」とうなずいた。

 強い手応えがある一方で課題も感じた。献身性も高く常に相手の脅威であり続けたが得点を挙げることはできなかった。「やはり数字を付ける重要性を感じている。そこが今、自分の一番の課題だと思っている。すぐにJリーグも始まる。そこでまたスタメン争いも始まるけど、勝って課題を克服できるようにしたい」と決意を込める。J1の首位を走る町田では1得点3アシストで2、3月のリーグMVPにも輝いた新星。18人と狭き門となるパリ五輪メンバーを目指して、より一層のアピールを誓った。

 日本はパリ五輪アジア最終予選を兼ねたU―23アジア・カップで優勝。決勝ではウズベキスタンに1―0で勝ち、2016年大会以来4大会ぶりの優勝を果たした。五輪は8大会連続12度目。パリ五輪のサッカー男子は7月24日にスタート。1次リーグはパラグアイ、マリ、イスラエルと同じD組に入る。