◆ソフトバンク3―1日本ハム(8日、みずほペイペイドーム)

 守護神の表情は晴れやか、そして以前より顔回りがしゅっとしていた。ロベルト・オスナ投手(29)が日米通算200セーブを達成した。2点リードの9回に登板し、三者凡退で試合を締めた。

 5月前半のベルーナドーム。オスナを担当する田原通訳は、右腕が痩せ始めているという問いに「気づきましたか」とうれしそうに返した。

 来日2年で78試合に登板し、防御率は0点代。圧倒的な投球を見せた右腕は今年、明らかに一回り大きくなって日本に帰ってきた。体のコンディションも影響してか、開幕から登板5試合で2度失点。球速は150キロに満たない日もあるなど低調な滑り出しだった。

 本人も自覚してか、食事面から改善を図った。今年1月の来日直後、「おいしいラーメン店があるんだ」と通訳を誘い向かったのは福岡市の有名ラーメン店「ShinShin」。大好きな豚骨ラーメンで舌鼓を打ったが、それ以来、球場での軽食も含めラーメンは絶った。代わりに口にしたのはそうめんだった。

 本格的にダイエットを決意したのは開幕直後のこと。タンパク質中心のストイックな食生活に改めた。5月初旬には大好きな「ShinShin」のカップラーメンを2箱もらったが1箱はチームに、もう1箱も持って帰ったが妻のためで自らは手を付けなかった。

 8日の登板では最速155キロをマークするなど本調子に近づき始めている。「ぼくの一番モチベーションになっているのは勝つこと、優勝すること」。常にプロフェッショナルを意識し続ける右腕。大記録を境に復活を遂げる日も近い。(鬼塚淳乃介)