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今回取り上げるのは「2025年卒大学生 夏のインターンシップ(※1)」に関する調査。株式会社ベネッセi-キャリアが運営する「dodaキャンパス(※2)」によって実施された25卒の夏インターンシップ参加実態把握のための調査について担当者に話を聞いてみた。
※1 調査における「インターンシップ」には、オープンカンパニーなども含まれる
※2 doda発の新卒オファーサービス

――調査の注目すべきポイントを教えてください。
主に以下の3点になります。
・約9割(87.2%)の学生が「夏インターンシップ参加企業の選考に進みたい」意向を持つ
・大学4年の6月までに就活を終了したい学生は全体の8割強(84.8%)
・半数を超える学生(57.6%)が、大学3年生の秋ごろ(9月〜11月)までに希望業界を絞っている

――早期化が進む中で、動き始めるべき時期を教えてください。
大学3年生の夏のインターンシップは採用企業側も力を入れています。企業情報を収集するには最適な場となるため、3年生の夏前には情報収集を開始するのがいいと思います。

――就活で早期に動き出すことのメリット・デメリットを教えてください。
メリットは2点あります。
1.情報量
早期に就職活動を始めることで、たとえば3年夏休みの長期休暇を活用してのインターンシップ参加や、オープンカンパニーへの参加を通じて、収集できる情報量に違いが生じてきます。就業体験などを通じて就業先の情報をキャッチアップできるなど、進路を決定するうえでこれらの情報は判断材料になります。

2.視野が広がる
早期に就職活動を始めることで、情報収集への行動量も比例して増やすことができます。志望以外の業界や企業とも接点を持つことで、進路選択の幅が広がり、より自分に合った企業を見つけることができます。

一方、デメリットも2点あります。
1.学業や課外活動との両立
しっかりとスケジュール管理をして動かないと、学業やアルバイト、部活動などとの両立が難しくなり、すべてが中途半端になってしまうこともあります。やみくもに活動をするのではなく、まずは就職活動の進め方について、しっかり考えるところから始めることをお勧めします。

2.視野が狭くなること
早期に就職活動を開始した際に、早い時期での内定獲得を目的としてしまうと、極端に視野が狭くなってしまうケースがあります。他業界・企業の情報を十分に収集する前に、内定獲得した企業での就業を決めてしまうと、自身の志向性等とのギャップが入社後に生じることもあります。焦らずにできる限りの情報収集をすることで、納得した就職活動を進めることを大切にする必要があります。

就活早期化にはメリットとデメリットがありますので、自身の状況や目標に合わせて判断することが重要です。

――おすすめの就活法を教えてください。
ナビサイト、オファー型サービス、人材紹介サービス、キャリアセンターの活用などさまざまな方法がありますが、それぞれ特徴があるため何かひとつに拘るのではなく、自分に合ったサービスを目的に沿って選択していくことがいいと思います。

――読者へのメッセージをお願いします。
就職活動が始まると、学業やアルバイト、部活・サークル活動などとの両立が求められます。そのうえで、学生のみなさんによくお伝えすることとして、まずは就職活動の全体像をしっかり把握していただくことをお勧めしています。いつ・どんなことが起きそうなのかをしっかり頭に入れておくことで、今何をすべきかが明確になり、先々のスケジュールも余裕を持って計画的に動くことができるようになります。

■25卒の就活事情に関する調査
・夏インターンシップに参加した企業数
「dodaキャンパス」に登録している25年卒を対象に、夏インターンシップに参加した企業数を聞いたところ、1位は「4〜6社」(20.4%)、2位は「10社以上」(18.5%)という結果に。一方で、夏インターンシップへの参加経験がない人や1〜3社という人をあわせると全体の53.7%と半数以上だった。

・夏インターンシップ参加企業のうち選考に進もうと思った企業数
夏インターンシップ参加企業のうち、1社以上(「1社」から「6社以上」と回答した学生の合計)の選考に進みたいという学生は全体の87.2%となり、約9割の学生がインターンシップに参加した企業の選考に進みたい意向を持つことがわかった。

・夏インターンシップに参加した理由
夏インターンシップへの参加理由は、1位「業界理解を深めるため」(69.3%)、2位「企業理解を深めるため」(55.3%)となった。

・希望業界を絞った時期
就職先の希望業界を絞った時期の1位は「大学3年生秋頃(9月〜11月)」(27.2%)、2位は「まだ絞れていない(2024年1月時点)」(21.9%)となりました。また、「大学入学前」から「大学3年生秋頃(9月〜11月)」と回答した学生は全体の57.6%となり、半数以上が大学3年生の秋ごろまでに自分の行きたい業界を絞る傾向にある。

・就活を終了したい時期
就活を終了したい時期については、「大学4年6月まで」(35.9%)が最多。また、「すでに就活を終えている」から「大学4年生6月まで」と回答した学生の合計は全体の84.8%となり、8割を超える学生が大学4年の6月までに就活を終えたい様子が伺える結果となった。

・選考を受けている企業数
2024年1月の調査時点で選考を受けている企業数の1位は「0社」(26.4%)が最多だったものの、全体の73.6%の学生が1社以上の選考を受けている状態であることがわかった。

・夏インターンシップの情報収集を始めた時期
夏インターンシップの情報収集を始めた時期のトップは「大学3年生4月から」(27.9%)という結果だった。

就活市場において夏インターンシップはどのような存在になっていくのか、今後に注目したい。

【調査概要】
調査期間:2024年1月22日〜1月28日
調査対象:dodaキャンパス会員の大学3年生、修士1年生※2024年1月時点(25年卒)
調査方法:Webアンケート回答方式
有効回答数:401人