Sophie Yu Casey Hall

[北京 6日 ロイター] - 中国の労働節(メーデー)に伴う5月1日から5日までの大型連休中、国内旅行者の消費額は1669億元(231億3000万ドル)と、新型コロナウイルスのパンデミック(世界的大流行)前の2019年の同期水準から13.5%増えたことが政府のデータで6日、分かった。

公式データに基づくロイターの計算によると、1人当たりの支出額は565.7元と、19年から11.5%減った。

中国経済は不動産市場の低迷や高水準の若者の失業率、デフレ圧力に圧迫されており、個人の消費意欲を高めることが中国当局の今年の重要な課題となっている。

消費総額を前年同期と比べると12.7%上昇。昨年の大型連休前にコロナ感染対策が大幅に緩和されていた。

中国文化観光省によると、連休中の国内旅行は延べ2億9500万人だった。

1人当たりの支出額の減少は、先祖を供養する中国の祭日「清明節」で支出が強まった後の消費回復への期待に水を差した。

コンサルティング会社ローランド・ベルガーで上海を拠点とするパートナー、ジョナサン・ヤン氏はこれは驚きではないとし、全般的に人々が財布の紐を締めながらも、短距離の海外旅行先を選んだ旅行者が多かったとも指摘した。