[ロンドン 7日 ロイター] - シンガポール金融管理局(MAS、中央銀行)のチア・ダージウン長官は、人工知能(AI)には政策金利を決定するのに必要な判断力が欠けているとの見方を示した。

AIは一部の経済モデルや詐欺検知などの分野で利用されているが「人間の判断に取って代わる」段階にはないと強調。「インフレの先行きや金融政策の効果波及について理解し、意見を持つには多くの判断が必要」と指摘した。国際決済銀行(BIS)が主催したAIの利用に関するパネル討論会で語った。

長官はまた、AIによりマルウエア(悪意のあるソフトウエア)が「大衆化」され、サイバー犯罪者が攻撃を仕掛けやすくするリスクについて警鐘を鳴らした。