[ロンドン 9日 ロイター] - キャメロン英外相は9日、北大西洋条約機構(NATO)加盟国に対し国内総生産(GDP)の2%を国防費に充てるという誓約を守るよう促した上で、世界はかつてないほど危険な場所になっており、より強力な外交政策が必要との認識を示した。

ナショナル・サイバー・セキュリティー・センターで演説した。西側はイランやロシア、中国などに試されており、勇気を示さなければならないと主張。さもなければ「われわれの未来は敵が決めることになる」と述べた。

「今度のNATO首脳会議では、全加盟国が2014年にウェールズで約束した(国防費の対GDP比)2%への達成に向けた軌道上にあることを確認しなければならない。さらに、2.5%を新たな基準として確立するために迅速に動く必要がある」と強調した。

イスラエルによるガザでの戦闘については、実現見込みの低い即時停戦ではなく、人道目的での戦闘の一時停止を目指すべきと述べた。

ロシアについては、各国がウクライナ侵攻の教訓を学んでいないと指摘。「侵攻が教えてくれることがあるとすれば、対抗策が小規模で遅いと侵略に拍車をかけるということだ。もっと厳しい対処が必要」とした。