Clyde Russell

[ローンセストン(オーストラリア) 1日 ロイター] - ロンドン証券取引所グループ(LSEG)のLSEGオイル・リサーチのデータによると、2024年上半期のアジアの原油輸入量は前年同期比日量13万バレル減の同2716万バレルだった。世界の原油需要の伸びをけん引するとみられていた予想に反して減少した。

世界最大の原油輸入国である中国の輸入が減ったことが主因。アジア2位のインドの輸入が増えたものの、中国の減少を補うことはできなかった。

中国税関総署の1─5月の統計やLSEGの6月の予想を基に試算すると、中国の上半期の原油輸入量は日量1108万バレルと、前年同期比同30万バレル減少した。

当局とLSEGのデータに基づくインドの上半期の原油輸入量は日量494万バレルと、前年同期から約9万バレル増えたが、小幅な伸びにとどまった。

アジアの24年通年の原油需要について、石油輸出国機構(OPEC)は前年比日量130万バレル増、IEAは同90万バレル増と予想している。ただ、上半期に同13万バレル減少していることから、通年予想達成には下半期にかなり大幅な増加が必要となる。