熊本・鹿児島の男女7人が水俣病の認定を求めた裁判の口頭弁論が福岡高等裁判所で開かれ、原告は、改めて認定を強く求めました。

「きちんと物を申すということが大事」

原告団 佐藤英樹団長「マイクを切ったとかそういう問題があります。我々はやっぱり環境省や国に対してきちんと物を申すということが大事じゃないかと思いますので、我々はこれからも精いっぱい戦っていきます」

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原告の7人は、水俣病が公式確認された1956年前後に不知火海の沿岸で生まれ「幼い頃から日常的に魚介類を食べ、感覚障害など水俣病の症状が出ている」と訴えていました。

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しかし、2022年3月、熊本地裁は「手足の感覚障害だけの症例は頻度が低い」などとし、原告の訴えを退けていました。

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きょう(5月15日)の口頭弁論で原告側は原告全員を水俣病と認めた去年9月の大阪地裁判決などを事例にあげ、「メチル水銀を摂取し、手足の感覚障害が認められれば、原因が他にあると明白でない限りは水俣病と認定すべき」とする準備書面を提出しました。

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「マイク問題」弁護団も言及

一方、ノーモア・ミナマタ第2次訴訟の弁護団が会見を開き、環境省の職員が被害者の発言途中でマイクを切った問題について苦言を呈しました。

ノーモア・ミナマタ第2次訴訟 園田昭人弁護団長
「救済の使命をもっている特殊疾病対策室が先頭に立って被害者切り捨てをするなら、国民は浮かばれない」

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弁護団は早急にすべての水俣病被害者を救済するよう、今月24日に環境省に申し入れを行うことにしています。

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