5月22日未明、岡山市中区で「衛星フレア」が観測されました。

「衛星フレア」とは、人工衛星のソーラーパネルに太陽光が反射して起こる現象で、地上からその様子を観ることができます。

22日午前3時23分、山陽学園大学地域マネジメント学部の米田瑞生さんが【画像①】のように、北の空に衛星がかなり明るく輝く瞬間を高感度カメラでとらえました。

【画像①】衛星が一瞬ひときわ輝く

ーどれくらい明るかったのでしょうか?

(山陽学園大学 米田瑞生さん)
「今回の衛星フレアは、マイナス4等級の金星より明るくなったのではないでしょうか。金星は、太陽、月の次に明るい天体です。この時間帯は薄曇りで普段はよく見えている北極星もうっすらとしか見えていませんが、そんな状況でも相当明るく見えていたことがわかります」

ー先日は「太陽フレア」が話題になりましたが…

(山陽学園大学 米田さん)
「科学的に意味はありません。むしろ、天文学者にとっては、観測の妨げになっています。人工衛星のソーラーパネルなど、光を反射しやすい面が、一時的に太陽光を直接観測者に向けて反射する姿勢になり、地上のごく限られた範囲で一瞬明るく見える現象です。今回フレアを発生させた衛星は、イーロン・マスク氏率いるスペースX社が大量に打ち上げている通信用の衛星だと思われます」

【図②】「衛星フレア」現象のしくみ

(山陽学園大学 米田さん)
「【図②】のように、太陽と観測点、人工衛星のソーラーパネルの位置関係・角度がうまく条件を満たせば見える現象です」