セレモニー後、プロジェクションマッピングを使った映像を見る参加者=鳥栖市の鳥栖歴史文化交流展示室

 鳥栖市が所蔵する歴史資料を常設展示する「鳥栖歴史文化交流展示室」が、同市のサンメッセ鳥栖1階に完成した。これまでは市立図書館の2階スペースを利用して年に数回、企画展などを開いていたが市制施行70周年に合わせ、約3300万円をかけて同市初の常設展示施設を整備した。

 サンメッセ鳥栖の映像情報室(80平方メートル)を改修した展示室では、文化財資料363点を紹介する。1万5千年前の旧石器時代の槍(やり)先や、縄文〜古墳時代のアクセサリー、国重要文化財の銅鐸(どうたく)鋳型のレプリカをはじめ、戦国期の筑紫氏や江戸時代の対馬藩との関わり、田代売薬、鉄道といった鳥栖ならではの歴史をたどることができる。

 展示室中央では、地形模型に投影されるプロジェクションマッピングと12分間の映像で、歴史と地域の移り変わりを見ることができる。南側フロアでは5メートル四方の航空写真や縦2メートル、横4メートルに引き伸ばした国鉄全盛期(1967年)の鳥栖駅の写真も紹介している。

 21日にオープニングセレモニーが開かれ、市職員をはじめ郷土の歴史や市民活動に関わる団体関係者ら約30人が出席した。向門慶人市長が「特に子どもたちに鳥栖の歴史を知ってほしい。市内外の方に見てもらえれば」とあいさつし、関係団体の代表らとテープカットした。

 展示室は午前9時から午後4時半まで無料で見ることができる。月曜休館。(樋渡光憲)