5月6日、湘南ベルマーレはJ1第12節でサガン鳥栖とホームで対戦し、2−1で勝利した。

 相手に先制を許し、0−1で迎えた25分、同点ゴールを挙げたのは福田翔生だ。ボックスの左角でボールを収めた阿部浩之からのクロスに、絶妙なポジショニングから頭で合わせた。

 福田は得点シーンをこう振り返る。

「身体のコンディションも上がってきて、クロスもしっかり見えていました。やっぱり阿部君はめちゃくちゃ上手いですし、彼に合わせられれば自分の武器も生きると思ってプレーした結果です。試合前から、お互いに意識し合おうという話をしていたので、形になって良かったです」
【動画】福田翔生がヘッドで同点弾!
 福田は現在、4月24日のルヴァンカップ1stラウンド2回戦のブラウブリッツ秋田戦から今節まで、公式戦4試合連続でゴール中だ。2トップの一角で輝きを増す23歳の好調の要因とは。本人はこう分析する。

「やっぱり気持ちですね。(9節の横浜F・)マリノス戦でJ1初ゴールを取れたのが大きかった。そこまで、すごく重圧を感じていましたが、1点取ってから、力を抜いてプレーできている感覚です。

“気持ちの問題”って、よく言われるけど、自分でメンタルを良い方向に持って行くのは簡単じゃないし、誰にでもできるわけじゃない。でも、それができるのが自分です。大げさに聞こえるかもしれないけど、毎試合、命がけで戦っているので、それが結果に表われているのかなと」

 福田の魅力は、類稀なスピードと、ゴール前での鋭い嗅覚だ。「どこに行けば点を取れるか、という感覚が研ぎすまされてきた」というストライカーがさらなる飛躍を果たせば、現在17位のチームの巻き返しにもつながるはずだ。

 また、湘南で結果を残し続けていれば――今夏のパリ五輪に出場する大岩ジャパンで、その名が浮上してくるかもしれない。

取材・文●岩澤凪冴(サッカーダイジェスト編集部)

記事:【U-23日本代表23選手の通信簿】アジア制覇の大岩ジャパン、大会MVPの主将を文句なしのSに! 唯一“最低評価D”だったのは...
 
【PHOTO】編集部が厳選! ゲームを彩るJクラブのチアリーダーを一挙紹介!

【記事】「俺はもうサッカーは一切見ない」中田英寿が指摘する現代フットボールの問題点「分かっていない人が多い」