将棋の第82期名人戦7番勝負(毎日新聞社、朝日新聞社主催)は8日午前9時、東京都大田区の羽田空港第1ターミナルビルで第3局が始まった。先手は藤井で、戦型は雁木(がんぎ)になった。

 両者の対戦成績は藤井の24勝で豊島の11勝。ここまで藤井が11連勝している。

 4手目で角道を止めた後手・豊島が6手目でさらに角を上がって振り飛車の構えも見せたが、10手目で飛車先の歩を突いた。居飛車、振り飛車両にらみの出だしから居飛車を明示した。さらに14手目、銀も3段目に上がって雁木模様へと進んだ。両者36局目の対戦にして雁木の選択は初めて。

 豊島が7番勝負初勝利、対藤井戦の連敗ストップへ用意の作戦を繰り出したと見られる。21手目、藤井が3筋の歩を突き出して初めて駒がぶつかった。対して豊島も24手目、角道を開けて角交換を挑んだ。

 午前10時のおやつは藤井がマンゴープリンとアイスティー、豊島がフルーツの盛り合わせ。